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タングステン市場近況2025#10 マーケットは高所恐怖症?

2025/10/09 17:57
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タングステン市場近況2025#10 マーケットは高所恐怖症?

今年のタングステンは高値に沸いた。APTは650ドルも超え過去最高値を更新。

フェロタングステンも80ドルを超えて、という熱狂のなか、先月9月にはタングステンの国際会議であるITIA2025がフィンランドで行われた。この会議に出席したメンバーによると

「相場が相場だけに久しぶりに明るい雰囲気のITIAだった」と振り返る。

今年の2月4日以降、つまり中国がタングステンの輸出規制に乗り出したときから相場は続騰していった。下図参照。


 

(タングステンAPT相場とフェロタングステン相場の推移)

 

(タングステンAPTと中国のタングステン鉱石相場の推移)

 

しかしここまで上昇してきた背景に中国の輸出規制があったものの、実需はいまひとつ、であった。確かに急速充電向けやソーラーパネルを切断するためのタングステンワイヤー需要は盛り上がっているが、メインの超硬工具向けが奮わないなかでの上昇ゆえにタングステンマーケット関係者も非常に神経質になっている。

特に今は中国の国慶節も明け、中国国内でのタングステン市況が下落しているなかでは

「もしかして急落もあるか?」という高所恐怖症が垣間見える。

中国国内のタングステン精鉱価格は9月末のトン当たり29万元から27万元へ下落、APTも41万元から39万元へと下落している。これから考えると中国のAPT輸出価格は650ドル前後となる。欧州価格もこれに追い付いてくることになろう。

 

タングステンスクラップのほうも最高値更新。

下図のようにフェロタングステンとほぼ同値でキロ当たり80~82ドルまで上昇。

しかし足元の中国のタングステンスクラップ相場は下落。キロ当たり8,000円⇒6000円へと下落していることがスクラップサプライヤーの不安をかりたてている。

「もしかして急落するのではないか・・・・」

 

 

タングステンメーカー関係筋はしかしスクラップのひっ迫は続くとみている。

「タングステンパウダー生産者は中間原料を強く求めている。それも非中国の原料で、スクラップはなお大歓迎。スクラップを多く使ってユーザーにアピールしたい。超硬工具の需要も米国除いて芳しくないためスクラップの発生も弱い。メーカー間でもスクラップの取り合いは続くと思われ、しばらくタングステン系スクラップの高値は続くのではないかな」とのことだった。

 

(IRUNIVERSE YT)

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