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東京製鐵 2025年11月契約売出 2カ月ぶりに全品種据え置き

2025/10/20 13:32
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東京製鐵 2025年11月契約売出 2カ月ぶりに全品種据え置き

東京製鐵は20日、2025年11月契約の鋼材販売価格について、全品種の価格を据え置くと発表した。前月値下げした価格帯からこれ以上のマイナスとならないように「足元の市況底入れを確実なもの」とすると強調した。

 

生産予定については10月全体で25万トン(前月予定比から1万5000トン増)、H形鋼が8万トン(横ばい)、ホットコイルは11万5000トン(1万5000トン増)[内、輸出は1万トン(横ばい)]、厚板4万トン(横ばい)。

 

物件価格や在庫販売価格は前月から変更なし。H形鋼が10万2000円、異形棒鋼が8万4000円、厚板が9万7000円。10月20日(月)午後より販売開始した。

 

東京製鐵の基調コメントの概要は以下の通り。

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海外マーケットは、対米輸出において、主要各国の関税率は概ね決着を見せた結果、特に鉄鋼関連製品を取り巻く環境は、一旦の落ち着きを取り戻し、今後の消費量回復の動きに転じることが期待される。しかし、アメリカでは、足元の鉄鋼指標は値戻しの動きもあるものの、経済政策も不安定さが残る状況となっている。

 

また、中国でも、主要鉄鋼メーカーの採算改善を期した値上げの動きが散見されるものの、未だ内需低迷が続き鉄鋼需要は減退したままであるため、鉄鋼関連製品の過剰感は解消されていない。加えて、欧州地域による新たな通商措置案の検討の動きや、米国の対中追加関税による貿易摩擦の再燃の恐れもあり、鉄鋼を取り巻く国際情勢は不明瞭な状況となっている。引き続き、世界経済や貿易動向、中国における鉄鋼需給の変化について慎重に注視していく。

 

国内マーケットは、未だ建設分野における関連指数が低位なまま。10月以降も全国的に鋼材の荷動きは期待したほどの回復には至っていない。一方で、製販共に大幅かつ急激な収益の悪化を受け、市況は下値への抵抗感が強まってきている。市中在庫は低水準で歯抜けも散見される状況の中、需要面は、年内もしくは年明け以降の新規案件の引き合いが、鉄鋼メーカーにも多く寄せられるようになっていることから、今後の荷動きは着実に回復が見込まれるものと予想される。

 

鋼板品種は、特に自動車分野において、対米関税の決着後、北米向け輸出台数は回復の兆しが見られつつあり、同様にその他の輸出型産業分野でも、今後の受注量拡大が期待される状況にある。しかし、他方で恒常的な人手不足と働き方改革による影響は、国内生産体制の足枷となっており、全国的な鋼材の荷動き回復への期待は慎重な見方が続いている。

 

また輸入鋼材についても、特に中国からの動向には、継続して注意が必要な状況にある。一方で、産業分野における国内設備投資の動きは底堅く推移をしており、需給バランスの改善に伴う市況の上昇が期待される。以上のような状況の下、鉄鋼メーカーの製造コストは今後も高止まりが続き、厳しい採算状況にあるが、今月の販売価格は、足元の市況底入れを確実なものとすべく、全品種据え置きとする。引き続き、需要に見合った生産を継続し、需給の調整に努めていく。

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また、小松﨑裕司取締役常務執行役員営業本部長は基調コメントに補足する形で以下のように見解を示した。

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海外市場においては、アメリカと各国との関税交渉が一定のまとまりを見せつつある中で、全体の値動きが少ない1カ月だったと感じる。また、基調コメントでもあげたように米中では貿易摩擦再燃の恐れがあるほか、欧州地域による新たな通商措置案の検討の動きもみられ、依然として鉄鋼を取り巻く国際情勢は不安定かつ不確実な状態だと認識している。

 

中国の国慶節後にどう変化するかも注視していたが、需給動向、価格動向ともになかなか好転しない。一方で、9月実績では中国からの鋼材輸出量が4カ月ぶりに1000万トンを超えた。そのあたりも踏まえ、引き続き、生産・輸出動向を注意してみていきたい。中国のほか、韓国、台湾、ベトナムなどの各メーカーの値動きもほぼない状況が続いている。

 

国内をみると、荷動き全体では期待していたほどの回復はしていない一方、市中在庫は季節的要因もあり、おおむね低水準。このような状況下で当社は11月契約分の価格を据え置くことで、現状以上の値下げはないということを示したいと思う。

 

さらに市況の再構築が進展することを期待しつつ、当社としても製造コスト高止まりの中で、採算回復のタイミングを探っていきたい

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2025年11月契約の品種別販売価格(O/T NET ベース価格、トン当たり円)は以下の通り。

 

H形鋼及び形鋼: 2025年5月契約で7カ月ぶりに3000円値下げし、今回の2025年10月契約でその時点から5カ月ぶりに1万2000円値下げ

H形鋼=10万円(2025年10月契約で1万2000円値下げ。)

縞H形鋼=11万円(2025年10月契約で1万2000円値下げ。)

I形鋼=10万1000円(2025年10月契約で1万2000円値下げ。)

溝形鋼=9万6000円(2025年10月契約で1万2000円値下げ。)

 

角形鋼管(コラム):2022年9月契約において5,000円値下げ後、2年連続で、価格据置としたが、2024年10月契約において、更に1万円の値下げ。

角形鋼管=11万8,000円(2024年10月契約にて1万円値下げ。)

 

U形鋼矢板:2025年5月契約で7カ月ぶりに3000円値下げし、今回の2025年10月契約でその時点から5カ月ぶりに1万2000円値下げ

U形鋼矢板=11万2000円(2025年10月契約にて1万2000円値下げ。)

 

異形棒鋼: 2025年4月契約で3000円の値下げし、今回の2025年10月契約で6カ月ぶりに3000円値下げ

異形棒鋼=8万2000円(2025年10月契約にて3000円値下げ)

 

厚板:2025年5月契約で7カ月ぶりに3000円値下げし、今回の2025年10月契約でその時点から5カ月ぶりに3000円値下げ。

厚板=9万7000円(2025年10月契約にて3000円値下げ。)

 

コイル類4品種:2025年4月契約で酸洗コイル5000円、他は3000円の値下げ。今回の2025年10月契約は溶融亜鉛めっきコイル以外で3000円値下げ

ホットコイル=8万6000円(2025年10月契約にて3000円値下げ)

縞コイル=8万9000円(2025年10月契約にて3000円値下げ)

酸洗コイル=9万2000円(2025年10月契約にて3000円値下げ)

溶融亜鉛めっきコイル=12万1000円(2025年4月契約にて3000円値下げ。)

 

以下カットシート類(2025年4月契約で3000円の値下げし、今回の2025年10月契約で6カ月ぶりに3000円値下げ)

熱延鋼板=9万1000円(2025年10月契約にて3000円値下げ)

縞鋼板=9万4000円(2025年10月契約にて3000円値下げ)

酸洗鋼板=10万1000円(2025年10月契約にて3000円値下げ)

 

[申込締切日:2025年10月22日(水)12時まで]

 

 

(IRuniverse K.Kuribara)

 

 

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