プラチナ業界団体の世界プラチナ投資評議会(WPIC)は11月19日、ホームページ上で、2025年7-9月期の四半期レポートを発表した。その中で、プラチナの2026年の需給バランスについては「20キロオンス(koz)の小幅な供給過剰で、需給がほぼ均衡する」と予測した。需給バランスは2025年の692kozの供給不足から転換する見通しだ。
プレスリリース: WPIC Platinum Quarterly Q3 2025
2014-2025年のプラチナ需給の推移(2025年、2026年は予測)

(出所:WPIC)
■25年は3年連続の供給不足
レポートによると、2026年の供給量は前年比4%増の7405koz、需要は6%減の7385koz。供給量のうち、鉱山生産分は2%、リサイクル由来は10%それぞれ増える見通しだ。鉱山生産は前年までの在庫が一部放出される。またリサイクルは自動触媒の処理やジュエリーのスクラップ販売が促進される。一方、需要は米国の関税政策回避の目的で2025年までに盛り上がった投資向けが一段落すると予測した。
WPICは2025年については、供給量が前年比2%減の7129koz、需要が5%減の7821kozで、692kozの供給不足とみる。供給不足は3年連続。鉱山在庫の切り崩しが限定的なためで、リサイクル由来は前年比7%増と増えるが補いきれない。一方、需要は、工業向けが低迷するものの投資向け需要が堅調だった。
もっとも、2025年の供給不足も2024年の939kozからは緩和する見通しだ。主要生産国の南アフリカ共和国の生産が予想以上に回復した一方、米関税の影響もやや後退した。
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■価格は10月に14年ぶり高値
プラチナ価格は高止まりしている。ニューヨーク商品取引所(COMEX)のプラチナ価格は11月26日に1580/tozを付けた。10月16日に$1755.1と2011年9月以来14年2か月ぶりの高値に上げた。足元では一服しているものの、金をはじめとする貴金属全体が上昇基調にある中で、依然として高い水準にある。
国内プラチナ価格は11月26日に高値7864円/g。
過去1年間の国内外のプラチナ価格の推移($/toz)(JPY/g)

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(IR Universe Kure)