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【立ち話シリーズ#2】ICM上海で見えた、“循環 × デジタル × AI” の次の地平

2025/12/01 14:48
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【立ち話シリーズ#2】ICM上海で見えた、“循環 × デジタル × AI” の次の地平

ICM上海で見えた、“循環 × デジタル × AI” の次の地平
― 北辰循環(NS Recycling)副総裁 Linhan Ge 氏 & LAUFFER Vision Sun 氏 に聞く ―
上海ICM の会場を回っていて感じたテーマの一つは。リチウムイオンバッテリーリサイクル × デジタル技術の融合である。
その象徴ともいえるのが、
North Star Advanced Recycling Technology(北辰循環 / NS Recycling) と
LAUFFER Vision の二つのブースだ。

■ 北辰循環・Linhan Ge 氏 ---「リサイクル工場は、材料産業へ進化する」

まず ICBC ロビーでお話を伺ったのは、
急成長するバッテリーリサイクル企業 北辰循環(NS Recycling)副総裁 Linhan Ge 氏。

同社は、LiB の安全放電から解体・破砕、
ブラックマス精製、さらには 前駆体・電極材の再生成 まで手がける“循環型リサイクルメーカー”だ。
「Black Mass をどれだけハイグレードに戻すか。
私たちは“材料再生”までやる会社です。」

その言葉の通り、北辰循環はすでに
「単なる処理会社」から「次世代材料企業」へと立ち位置を移しつつある。
さらに Ge 氏が強調したのは、
リサイクルプロセス全体で進む AI・デジタル化の導入だ。
「デジタル化やAIは、安全性・効率の両方を高める。
EVバッテリーの取り扱いで“安全管理”は技術革新の核心です。」
バッテリーの自動識別、危険セル検知、リアルタイムの設備保守。
この動きは、従来の“重工場”イメージから大きく様変わりした
“スマートリサイクル工場”への転換点にある。

■ その流れを加速させるのが、LAUFFER Vision のAI

「AIはすでに、人間の“見分け方”を超え始めている」

北辰循環の話を聞いた後、
その流れを裏付けるような存在として注目を集めていたのが
ICM展示会場の LAUFFER Vision ブースだ。

中国・合肥を技術拠点とし、
2025年にはロンドンに欧州法人を構える同社は、
AI × センサー技術による sensor-based sorting(センサー式選別) を武器に急速に国際展開を進めている。

今回 ICM上海で披露されたのは、
最新世代の AI-powered sorter(AI搭載選別機)。

LAUFFER Vision の Sun Jiahui 氏 によれば、
従来センサーに深層学習を組み合わせることで・小さな異物の検出・複雑な材料組成の識別・金属・非金属の高精度分別が飛躍的に向上しているという。

「AI はまだ発展途上だが、
“素材の見分け方”はすでに人間の限界を超え始めている。」

特に LiB リサイクルでは、
歩留まり改善・安全性向上 のニーズが急増しており、
Sun 氏のブースには国内外のリサイクル企業が足を止めていた。

ICMの会場では、実機デモ動画やサンプルが並び、
LAUFFER Vision の技術が
“スマートリサイクル化”の実現を後押ししていることを強く感じさせた。

LAUFFER VISION展示ブース 

■ 「循環 × 材料再生 × AI」

リサイクル産業は次のステージへ

北辰循環が語る 「材料再生まで含む循環型モデル」 と
LAUFFER Vision が示す 「AIによる精密選別」。

この二つは実は切り離せない。
高品質なブラックマス・再生前駆体を作るほど、
不純物管理・材料識別の“精度”が重要になるからだ。

つまり、
材料メーカー化するリサイクル企業 × AI化する選別技術
という組み合わせこそが、次の業界標準になる。

国際連携が進む中、
アジア・欧州・日本の企業がそれぞれの強みを持ち寄ることで、
世界のバッテリー循環はさらなる加速を見せるはずだ。

IRuniverse では今後も、
この “変革の最前線” を現場から伝えていきたい。

そして今年3月には、東京で開催される13th Battery Summit ~経済安保の観点から考えるクリティカルマテリアルの現在~にて、
世界のバッテリー業界・リサイクル企業・素材メーカーが一堂に会する。
北辰循環や LAUFFER Vision の最新技術・戦略も、ここでさらに注目を集めることになるだろう。

(IRuniverse, Risa)

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