伊藤忠商事株式会社(社長:石井 敬太) 、TotalEnergies SE(CEO:Patrick Pouyanné、以下「Tota」)の子会社であるTotalEnergies Hydrogen Holdings USA, LLC、Tree Energy Solutions Belgium B.V.(CEO:Marco Alvera、以下「TES」)の子会社であるTES US Development, LLC、大阪ガス株式会社(社長:藤原 正隆)、東邦ガス株式会社(社長:山碕 聡志)の子会社であるToho Gas USA Carbon Neutral Development, LLCは、12月5日、米国において合成メタン(以下「e-メタン」)※1を製造する事業(Live Oakプロジェクト)の基本設計(FEED)※2実施に向けた共同開発契約を締結したと発表した。
同事業では、2027年度内の最終投資意思決定(FID)※3の実施、2030年度中のe-メタンの製造(製造容量:年間約7.5万トン)開始および日本への輸出を目指す。なお、大阪ガスと東邦ガスは同事業からe-メタンを輸入することにより、両社が掲げるe-メタン等の導入目標(2030年度1%※4)の達成に寄与することを想定している。
同事業では、米国ネブラスカ州において、再生可能エネルギーにより生成するグリーン水素※5とバイオエタノール工場から回収するバイオマス由来の二酸化炭素(以下「CO2」)を原料にe-メタンを製造。TotalEnergiesとTESは、2023年から同事業に向けた共同調査を進めてきたが、今回、大阪ガス、東邦ガスおよび伊藤忠商事が新たに事業に参画する。なお、本事業に参画する日本企業3社の参画比率合計は33.3%であり、伊藤忠商事は日本企業の取り纏めを担う。また、TotalEnergiesおよびTESは各々33.35%の参画比率を有す。
水素の利用形態の一つであるe-メタンは、一般的な都市ガスの主成分であるメタンと同じ成分であり、既存のLNGの液化・輸送設備および都市ガスインフラやユーザ先の燃焼機器をこれまでと同様に利用できるため、スムーズなカーボンニュートラルへの移行と社会コストの抑制が可能になる。
※1 グリーン水素などの非化石エネルギー源を原料として製造された合成メタンに対して用いる呼称 (欧米ではe-NG (electric natural gasの略称)とも呼称される)
*2 Front-End Engineering Design
※3 Final Investment Decisionの略
※4 2030年度における各社のガス供給量の1%のこと。
※5 再生可能エネルギーを用いた水の電気分解により得られる水素(製造過程においてCO2を排出しない)
(IR universe rr)