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AGC  世界初、リサイクル蛍石を使ったフッ素樹脂 PTFEがUL2809 第三者検証完了

2025/12/12 16:42 FREE
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AGC  世界初、リサイクル蛍石を使ったフッ素樹脂 PTFEがUL2809 第三者検証完了

ーフッ素資源循環型社会の実現に向けた取り組み

 AGC(本社:東京、社長:平井良典)は、12月10日、廃棄物からリサイクルされた蛍石を原料として製造したフッ素樹脂Fluon® PTFEのGグレード*1 が、本年11 月にUL2809*2 に基づく第三者検証を完了したと発表した。


 UL2809 は、ISO14021 に基づき事業者等が使用するリサイクル材の割合を自己宣言することに対し、第三者による検証方法を定めている規格。なお、UL2809 に定められた検証をフッ素樹脂PTFEで完了した事例は、 世界で初めて*3 。初めに半導体業界で多く使用されている同グレードの検証を完了し、今後は他のフッ素製品への 展開を予定している。


フッ素資源循環型社会の実現に向けた取り組み

 フッ素製品は、半導体や輸送機器など幅広い産業で製品の性能・安全性・耐久性の向上を達成するために不可欠。しかし、フッ素製品の出発原料である天然蛍石の埋蔵量には限りがあるため、フッ素をリサイクルし資源として循環 させる仕組みを作ることが重要だ。

 

 フッ素を循環させる手段としては、同一素材としてリサイクルする方法のほか、廃棄物からフッ素を回収しリサイクルされた蛍石をフッ素製品の原料として再利用する方法が挙げられる。しかし現在のところ、リサイクルされた蛍石の多くは、 フッ素製品の原材料として再利用できるまでの品質に達していない。そのため、リサイクルされた蛍石の大部分は、それほど高い純度が必要とされない製鉄時の融材や、蛍石以外でも代替可能な道路の路盤材の副原料などに使われるか、 廃棄されている。このように、フッ素製品の原材料として有効に再利用される蛍石の割合は、ごく一部にとどまっていた。

 

 同社は、独自の知見により、自社工場の廃棄物からリサイクルされた蛍石の品質向上に成功し、同社フッ素製品への 活用を進めている。今後は他社工場の廃棄物からリサイクルされた蛍石を、同社フッ素製品に再利用する取り組みも 進めていく。


注釈

*1 モールディングパウダーグレード

*2 UL2809(ECV: Environmental Claim Validation):米国UL Solutions社によって規定されたリサイクル材料含有率の環境性能検証手順書に従って製品を評価することにより、製品中のリサイクル材の含有量を検証する規格

*3 世界で初めて:当社調べ


 

(IR universe rr)

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