2026年1月のコバルト市況は一段高となっている。2025年に続き、生産国であるコンゴ民主主義共和国(DRコンゴ)の輸出割り当ての少なさを受けて流通量が細るとの見方が価格を押し上げている。ベンチマークであるLGコバルトをはじめ、いずれのコバルトも2022年以来およそ3年半ぶりの高値圏にある。
コンゴの割当制を巡っては、現場で混乱も生じている。上海有色網(SMM)は1月1日、「コンゴ政府が2025年内の割り当て分について、2026年3月末まで延長すると発表した」と伝えた。スイスのグレンコアなどの大手は2027年までの割当量がすでに決定しているが、制度に漏れた企業が出てしまっているようだ。
コンゴは2025年10月16日からコバルト輸出に割当制を導入。輸出上限を2025年内は最大1万8125トン、2026年と2027年がそれぞれ9万6600トンとした。これは2024年の輸出実績の半分程度とされる。
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■次々と節目越え、22年以来の高値
過去3か月間のLGコバルト (Co99.3%)($/LB)価格の推移

LGコバルトは1月16日に仲値$25.675/LBと、2022年10月以来の高値を付けた。2026年に入り$25の節目を突破し、なお上昇の勢いは強い。
過去3か月間のHGコバルト (Co99.8%)($/LB) 価格の推移

過去3か月間の硫酸コバルト価格の推移(20.5%min China)(RMB/Mt)

航空機向けなどハイグレードのHGコバルトも同調している。HGコバルトは1月16日に$28.125/LBと、$28台に乗せた。2022年7月以来の高値水準となる。硫酸コバルトは1月9日に仲値RMB9万5000/Mtと、やはり2022年5月以来の高値に上げた。
■LMEは5万ドル台で横ばい
過去3か月間のLMEコバルト価格の推移($/ton)

一方、国際価格であるLMEコバルトは1月7日に高値$5万5835/tonを付けた後はほぼ横ばい。12月5日に$5万の大台に乗せた。
■Topics
12月23日
ロイター通信は12月23日、「コンゴが銅とコバルトの鉱物加工を停止した」と伝えた。汚職取り締まりが目的という。
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11月23日
オーストラリアとカナダ、インドは11月22日、コバルトなどの重要鉱物を含む強靭な供給網(サプライチェーン)の構築に重点を置いた、新たな三国間技術・イノベーションパートナーシップに参加することで合意した。新組織「オーストラリア・カナダ・インド技術・イノベーション(ACITI)パートナーシップ」を発足する。
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(IR Universe Kure)