ブラジル資源大手のヴァ―レが所有する同国の鉱山で洪水が起き、競合他社に被害を与える事件が発生した。ヴァ―レはこの地域で、2019年と2015年にそれぞれ犠牲者多数となるダムの決壊事故を起こしている。今回は死傷者が出ていないとみられるものの、度重なる事故に周囲の目は厳しい。
■「堆積物とともに水があふれている」
ブルームバーグ通信の1月26日の報道によると、ブラジル南東部ミナスジェライス州の金鉱都市オウロ・ブレットでヴァ―レが運営するファブリカ鉄鉱石鉱山から、1月25日早朝に「堆積物とともに水があふれている」ことが分かった。作業員200人が避難し、死傷者は現時点ではいないという。原因は調査中と伝わった。

しかし、被害はそこで終わっていない。報道によれば、ブラジル老舗鉄鋼企業のナシオナル製鉄(CSN)は、同地域にある同社の工場が同日浸水し、「倉庫、内部アクセス、機械工場、船乗りエリアなど、その他の場所や活動に影響を与えた」と述べたという。ただ、同社の堆積物倉庫などの運営は正常という。
■2019年と2015年にもダム決壊事故、200人超の死者
ヴァ―レが鉱山事故を起こすのは初めてではない。2019年には同じミナスジェライス州のブルマジーニョで、鉄鉱石の尾鉱ダムの決壊事故を起こした。この時は第一ダムから流出した泥流が下流の街を覆い、死者259人、行方不明者11人の大惨事となった。
さらに同社は2015年にも合弁会社サマルコが運営するベント・ロドリゲス尾鉱ダム決壊事故を引き起こし、死者19人を出していた。
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(IR Universe Kure)