三菱ケミカルグループは、2月2日、同社の連結子会社である三菱ケミカル株式会社の炭素事業において、コークス及び炭素材(ニードルコークス、ピッチコークス)から事業撤退することを、同日、同社の執行役会議において決議たと発表した。
同事業撤退に伴い合計で約 850 億円の非経常損失を見込んでおり、2026 年3月期第3四半期決算において約190 億円を非経常損失として計上する見込み。残額の約 660 億円については 2026 年3月期第4四半期決算において見積計上する予定だという。
1.事業撤退の背景と経緯
同社は、2024 年 11 月 13 日に公表した「KAITEKI Vision 35」及び「中期経営計画 2029」に基づき、事業ポートフォリオ改革を推進してきた。2024 年8月1日付「炭素事業の構造改革に関するお知らせ」で公表した通り、その一環として、中国を中心とした鋼材需要の長期的な不振を背景とした海外コークス市況の低迷継続という厳しい事業環境を踏まえ、コークス事業の生産体制の最適化及び販売政策の見直しにより、市況変動に左右されない事業構造への転換を進めてきた。
炭素事業の構造転換において、コークスに関しては、生産規模の縮小による固定費の削減に加え、国内外の販売ポートフォリオの見直しや、原料炭リンク価格フォーミュラ導入等により収益改善は着実に進んでいる。また、炭素材においても、製品価格の改定に加え、徹底したコスト削減を実行し、本製品群の事業の継続を前提としたあらゆる収益改善策を推進してきた。
しかし、中国における過剰生産やインドネシアでの大規模な新規設備稼働に起因する世界的な供給過剰により、海外コークス市況の低迷が長期化。この構造的な問題は解消される見通しが立っておらず、収益改善に向けた各種施策や当社コークスの品質優位性をもってしても、中長期的な成長を実現することは困難であると判断し、コークスの生産を停止することを決定した。また、炭素材においても、足元では供給過剰や需要低迷が継続している。炭素材はコークス炉の稼働を前提とした生産体制であるため、コークスの生産を停止した場合、炭素材のコスト構造にも直接的な影響を及ぼす。
これらの状況を踏まえ、同社が定める事業選別の3つの基準である「Vision との整合性」、「競争優位性」、「成長性」に照らし、同社全体の事業ポートフォリオにおける製品群の中長期的な位置づけを総合的に検討した結果、同製品群から事業撤退することを決定したという。
詳細は以下。
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1770013080.pdf
(IR universe rr)