2月3日16時半、住友電工は同日15時に発表した26/3期3Q決算を受けて説明会を電話で開催した。説明資料はこちら。説明は経理財務担当の樋爪上席常務が行った。なお、自動車事業担当の緒方常務、情報通信担当の末森常務も参加した。
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<25年度3Q実績>
〇3Q実績(資料2ページ)
売上高は3兆6,869億円と、情報通信分野では生成AIの拡大に伴い、データセンタ向けの光配線製品、光デバイスが大きく増加したほか、自動車ではワイヤーハーネスの需要が、また、環境エネルギー分野では電力ケーブルや受変電設備の需要が堅調に推移した結果、前年同期比2,457億円の増収となった。
営業利益は2,710億円と、前年同期比642億円の増益となった。セグメント別の売上高及び営業利益については、後ほど説明。
営業外損益は、持分法投資利益が190億円と、住友ゴムを中心に119億円の増益、支払い利息は、欧米金利の低下により55億円の費用減となり、これらの結果、経常利益は2,765円と、前年同期比785億円の増益となった。
特別損益は、特別利益と特別損失の合計で36億円の利益を計上し、これに法人税等を足し合わせた当期利益は、1,772億円と、前年同期比635億円の増益となった。
売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益のすべての項目で、3Qまでの9ヵ月累計としての過去最高を更新した。
図表1、26/3期3Q実績(百万円、%)

出所:会社発表資料よりIRU作成
〇3ヵ月実績(同3ページ)
売上高は1兆3,134億円と前年同期比1,200億円の増収、営業利益は1,180億円と305億円の増益、経常利益は1,209億円と447億円の増益、当期利益793億円と413億円の増益となった。
3Qの3ヵ月としても、売上高、営業利益、経常利益、当期利益のすべての項目で過去最高を更新した。
〇業績推移(同4ぺーじ)
今年度の営業利益2,710億円は、過去最高であった24年度を600億円以上上回る水準。
〇営業利益の増減益要因(前3Qvs今3Q)(同5ページ)
売上数量は、情報通信や環境エネルギーを中心に増加し、690億円のプラスとなった。次の売値品種構成は、年次値引きの計上などにより▲200億円、銅・資材も▲120億円となったが、生産性の改善や営業交渉に鋭意努めたことにより、体質改善として480億円のプラスを計上することができた。関税影響については、顧客との交渉が順調に進んでおり、▲40億円の影響にとどまった。
これらの結果、3Qの営業利益は2,710億円、営業利益率は7.4%まで改善が進んだ。
〇セグメント別売上高・営業利益(9ヵ月)(同6ページ)
すべての事業セグメントで前年同期比増収増益となった。なお、環境エネルギー、情報通信、自動車の3つのセグメントで、9ヵ月累計としての営業利益の過去最高を更新した。
〇セグメント別売上高・営業利益(3ヵ月)(同7ページ)
こちらも全ての事業セグメントで増収増益となった。また、右端に中間公表における下期6ヵ月間の予想値を記載しているが、3Qの実績はすべての事業セグメントで中間公表の計画を上回るペースでの進捗となった。
〇セグメント別増減益要因・業績推移(同8-10ページ)
●環境エネルギー
電力ケーブル、電動車モーター用平角巻線、日新電機、住友伝説の売上がいずれも増加した結果、売上高は8,341億円と502億円の増収、営業利益は561億円と36億円の増益となった。
●情報通信
生成AIの拡大に伴い、データセンタ向け光配線製品・光デバイスの需要増加が続いており、売上高は2,206億円と608億円、比率にして38%の増収となった。営業利益は461億円と、高採算のデータセンタ関連製品の売上が増加したことにより、357億円の大幅増益となった。
●自動車
ワイヤーハーネスや防振ゴムの需要が堅調に推移した結果、売上高は2兆1,352億円と1,235億円の増収となった。営業利益は1,184億円と、売上増に加えて生産性の改善や為替の影響もあり、146億円の増益となった。
●エレクトロニクス
主要顧客向けFPCの需要が好調であったことに加えて、生産性の改善もあり、売上高は3,047億円と153億円の増収、営業利益は294億円と36億円の増益となった。
●産業素材
超高製品の拡販などにより、売上高は2,867億円と73億円の増収となった。営業利益は212億円と、売上増加に加えて、商結製品のコスト改善もあり、68億円の増益となった。
〇貸借対照表(同11ページ)
資料を参照
<25年度業績予想>
〇業績予想(同12ページ)
今3Qまでの実績及び直近の見通しを踏まえて「、売上高は4.9兆円、利益面については、営業利益3,750億円、経常利益3,810億円、当期利益は3,200億円と、それぞれ10月の中間決算発表時に公表した業績予想を上方修正した。いずれの項目も過去最高の更新を狙う計画。なお、今4Qの為替前提は、1ドル140円、1ユーロ160円。今回見直し後の当期利益には、住友電設売却の影響約700億円を織り込んでいる。
配当予想については、3Qということもあり、今回は据え置きとした。住友電設の売却益を除いた通常の事業活動から得られる利益に対して配当性向40%目安で実施する予定であるが、今3Qの業績進捗を踏まえた上で、次年度の業績予想や配当予想と合わせて改めて検討する。
図表2、26/3期業績見通し(百万円、円/株)

出所:会社発表資料よりIRU作成
〇業績推移(同13ページ)
先ほど説明した通り、今期は売上高4兆9,000億円、営業利益3,750億円と過去最高を更新する見通しであり、営業利益率についても7.7%と過去最高を更新する見通し。
〇セグメント別売上高・営業利益予想
直近の事業環境を踏まえ、セグメント別業績予想についても見直しをした。各セグメントの数値は下記の通り。
営業利益の見直しのポイントを簡単に説明する。
●環境エネルギー
エネルギーインフラの投資が引き続き活況で、電力ケーブル受変電設備など各事業が好調であることから、70億円の上方修正とした。
●情報通信
生成AIの拡大に伴い、光配線製品を中心に高採算のデータセンタ関連製品の数量が増加しており、110億円の上方修正。
●自動車
ワイヤーハーネスの数量が中間公表時点の想定を上回って推移しており、80億円の上方修正した。
●エレクトロニクス
主要顧客向けFPCの需要が好調であるため、70億円の上方修正とした。
●産業素材他
3Qが堅調に推移したことから、20億円の上方修正とした。
図表3、セグメント別業績予想(億円)

出所:会社発表資料よりIRU作成
<参考>
図表4、四半期別業績推移(億円、%)

出所:会社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)