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新日本電工:2030年あるべき姿と第9次中期経営計画

2026/02/14 14:42
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新日本電工:2030年あるべき姿と第9次中期経営計画

 2月11日に開催した新日本電工の25/12期の決算説明会でスキップしていた「2030年あるべき姿と第9次中期経営計画」について。説明資料はこちら

 

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<2030年あるべき姿と第9次中期経営計画>

〇2030年あるべき姿(資料19ページ)https://ssl4.eir-parts.net/doc/5563/tdnet/2724871/00.pdf

 目標として、売上高を1,100億円以上、経常利益を130億円以上、ROE10%以上を目指している。

 それをするために成長分野への積極的な戦略投資、4.500億円を行っている。あと、株主還元もしっかりやっていく。カーボンニュートラル、人的資本の投資もしっかりやっていく。こういった4つのターゲットを掲げて進めている。

 この計画そのものは2024年からで、昨年、一昨年ともに(実力ベース)50億円規模、2030年に130億円。その中間として2027年に100億円を目指しているが、順調に、今年60億を出せば、合金鉄以外の事業が非常に順調に伸びていることになる(資料右下の図表)。ただ、合金鉄は、市況の影響等々あるので、ちょっとそこまで届いていないというのが現実。

 

〇成長戦略

◆焼却灰資源化事業(同20ページ)

 特に合金鉄以外のところでは、焼却灰資源化が、計画を上回るピッチで拡大している。ちょっとリスクとしての懸念は、機能材料、電池材料の環境急変というものはこれからどうなっていくのか、見ていく必要がある。

 そういった中で、その焼却灰資源化事業、これは昨年の11月に発表しているが、120億円を投じて現在4基ある溶融炉、5基目を稼働させるための準備と、6基を作ることを決めた。そのための共通設備に投資をするという意思決定をした⇒「こちら」。

 これをやるにあたり、経済産業省から大規模成長投資の補助金を受ける。これは対象分野の100億円で、そのうちの3分の1程度。そういった意味で、これまでこの事業を始めて右肩上がりで契約数は増えており、これからもどんどん需要は伸びていくと思っており、こういう投資に踏み切った次第だが、これをしっかり前に進めるという意味で、現在、関東、首都圏だが、九州も相当な需要がこれから出てくると見込んで、今年の4月に、九州地区に、新しく営業所を作ることを決めた。

●焼却灰資源化事業について(同21ページ)

 家庭から出てくるゴミは各地方自治体で燃やされ、焼却灰というものになる。大体年間400万トンぐらい出てくる。この焼却灰は、基本的に、資料右の上の円グラフにあるように、3分の2が埋め立て処理される。ただ、この埋め立てする場所が、年々減っており、その下の棒グラフの通り、右肩下がりで下がっている。

 そういった意味で、この灰をどう処理するのか、ということで資源化というとこに注目されているのが、資源化のルートの中で大きなものがセメントであり、公共団体における処理であるが、セメントは、国内生産が、どんどん減っている。溶融固化も、地方自治体の財政難ということもあってなかなか増やすことができない。そういうこともあって同社が手がけている溶融固化事業が非常に熱い注目を浴び、期待が大きい。

●パーフェクトリサイクル(同22ページ)

 同社は、合金鉄で、いわゆる溶かす技術で非常に高いレベルのものを持っており、この灰を高温で溶かし、その灰の中から貴金属を抽出、あるいは、その残ったものを建設用の資材に転用する等々、再資源化するということでパーフェクトリサイクルというものを実現している。

 あと、アクアスルーシの授業もいろんな社会課題の解決、解決に取り組んでございまして、1つ、ピーァスジへの取り組み、これを最近始めました。

◆アクアソリューション事業(同23ページ)

 同事業もいろんな社会課題の解決に取り組んでいる。1つ、ピーァスジPFASへの取り組み、これを最近始めた。

 いろんなところから集めた、PFASを回収する装置、これを提供して、出てきたもの、今のところこれは産廃処理等の委託処理をするが、今後、同社のいろんな要因、高温で処理する技術等々を使いながら、自分たちで処理するようなことも検討している。

 またもう1つがパラジウムの吸着ということで、スタートアップ企業であるガルデリアに2億円出資しており、こちらと一緒にいろんな新しい事業を展開している。

 現時点では、メッキ排水の中に存在するパラジウムの吸着することをやって、都市鉱山のサーキュラーエコノミーに挑戦している。今後、パラジウム以外の金属も回収できるような、そういう取り組みを進める。

 

〇財務戦略によるROEの改善(同24ページ)

 27年が1つの節目、現時点で、どういう状況になるのか紹介する。基本的に、株価を上げるためにはROEを上げるしかない。

 ROEを上げるためには、利益を増やし、資産を効率を良くすると、これがいわゆる鉄板の鉄則だと思っており、そういった意味で、まずバランスシート全体を大きくする中で、流動資産を圧縮しながらお金を、固定資産を増やす、こういうことを進める。

 そういった意味で、先般、いろんな棚卸資産の圧縮を実行した。いわゆる流動資産の効率を改善している。

 一方で、固定資産は、焼却灰資源化で、当時120億円を決めた。他にもいろんな成長DX、そういう成長分野へ投資もあるので、固定資産を増やすということで、27年ではバランスシート全体の10%ぐらい拡大する。

 当然、その固定資産の増強にあたり、外部調達をが、これについても積極的に進める。一方で、その純資産については効率化を図っていくということで、自社株買等々やって、利益も増えれば、その分ROEは良くなる。

 

〇成長投資の進捗

●GX(同25ページ)

 2030年、2015年対比で45%以上を削減するという目標に向かって進めており、日頃の操業改善に努めており、最後の限界的なところがやはり新しい設備を入れるということで、直近、ガスエンジンを入れることによって、CO2の排出を減らしてことで意思決定をした。

 足元では、1期目ということで17億円ほどの投資をする。補助金で投資をするが、うまくいけば、こういったものを、どんどん連続して2代目、3代目、将来的にはこれは6代目まで作って、全体的なカーボンニュートラルを実現するということにしている。

●DX(同26ページ)

 23年以降、ロードマップを作って着々と計画を進んで、こちら自体は順調に進んでいるが、やはり確実に仕事を回していくという意味で、トップダウンとか、ボトムアップ、こういったところを、しっかり回すようにするということを確認している。メインのインフラとなる基幹業務システム、こういったところもしっかり投資をして改善している。

 

〇人的資本経営

●奨学金返還支援制度の導入(同27ページ)

 人的資本についても相当いろんな進歩があった。直近の取り組みでは、奨学金の返還支援制度の導入ということで、奨学金、いわゆる借金を同社で肩代わりする(支援額:技術系/最大360万円・事務系/最大240万円)。

●ネーミングライツ契約

 新日本電工っていう名前がやっぱ社会に浸透なかなかしてないので、同社の大きな工場がある徳島、それから鹿島の近郊の学校の一部にネーミングライツ契約ということで、例えば徳島大学では、図書館に新日本電工ラーニングコモンズという名前をつけてもらうか、茨城高専に関しては、集まる食堂ということで、学生食堂に名前を付けてもらうとか、あるいは学生が集まって集う広場があるが、そこの名前を新日本電工eng創造スクエア、名前を付けてもらった。

●エンゲージメント向上

 賃上げについて、確実に、組合としっかり交渉して期待し得る形で進めてきている。これから先々も、それをしっかり進めていくというこのミットをする意味で、先ほど説明した焼却灰資源化の大規模成長投資補助金頂戴した。中堅中小企業の賃上げに向けたいろんな施策を支援するというのがある。

 こういう支援をいただいて、2030年に向けた賃上げの目標、これをしっかり設定してコミットすることをしている。

●従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度の導入

 従業員の人たちには、福利厚生の一環として、持ち株会加入促進ということを、昨年100周年だったので、それをきっかけに進め、その効果もあり、現在、持株会の加入率は75%というところまで来ている。

 

 

(IRuniverse 井上 康)

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