© Copyright CSIRO Australia, (10/02/2026)
オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は2月10日、近年の世界的なリチウム需要の急激な拡大に伴い、リチウムアルミニウム層状ケイ酸塩鉱物(LiAlSi₄O₁₀)である「ペタライト petalite(葉長石)」(castoriteと呼ばれることもある)がリチウム供給源のひとつとして注目されているとの報告を発表した。
CSIROはまず、リチウム需要が急増するなかで供給を維持するためには、“この金属のリサイクル、そして新規資源源が必要”であると主張。リサイクルリチウムだけでは今後の需要は満たせないというのが業界や専門家の見方だそうで、実際に企業らは、使用済み電池からのリチウムリサイクルを行う一方で、新たな供給源と効率的な抽出方法を模索しているという。
リチウム源の代表的かつ伝統的なものとしては、 “リチウム含有量が高く、確立された処理技術がある” スポジュメンの存在が挙げられよう。CSIROによれば、ペタライトはスポジュメンほど有名ではなく処理も複雑さを伴うが、重要な役割を担う可能性があるという。なお、この報告内では、ペタライトの他に注目すべきリチウム含有鉱物として、レピドライト、アンブリゴナイトなどの名も挙げられている。
CSIROによれば、1800年にブラジルの自然学者によって発見された鉱物ペタライトは、リチウム豊富なペグマタイト中にスポジュメンやレピドライトなどの鉱物と共に形成される。鉱物の特徴としては、硬度が高く(モース硬度6~6.5)融点も高いため、耐熱性・耐傷性に優れたガラスやセラミックスの原料に特に適しているといい、ただし、リチウムの抽出ということになると、スポジュメンのそれよりも複雑である。
CSIROは現在このあたりの課題に取り組んでおり、オーストラリア重要鉱物研究開発ハブからの資金援助により、従来技術MagSonic™を進化させたLithSonic™プロセスを開発中。LithSonic™プロセスは、超音速流を用いてリチウム金属が反応する前に急冷することで、ペタライトなどの鉱物からリチウムを抽出する有望な手法と考えられているといい、CSIROは現在、ペタライトを含む様々な原料の同プロセスへの適用を検討中であるという。
(IRUNIVERSE A.C.)