2026年3月第2週の中国のニッケル銑鉄価格は上昇している。中東の紛争拡大により精錬過程で必須な硫黄価格が上昇し、コスト増加を織り込む形で値上がりしている。一方、国際精錬価格や中国の鉱石価格は最終需要の鈍さもあって様子見気分が根強く、中東紛争の影響は限定的となっている。
■銑鉄、硫黄高に追随
過去3ヶ月間のニッケル銑鉄価格の推移(NPI content 10-15% China)(RMB/Nickel/MTU)

中国のニッケル銑鉄価格は3月6日に高値RMB1100/MTUと、2023年11月上旬以来およそ2年4か月ぶりの高値を付けた。硫黄価格が米国・イスラエルによるイラン攻撃後に急伸し、連想的な買いが入っている。中国企業がインドネシアで生産するニッケル化合物である混合水酸化物沈殿物(MHP)の生産過程で、硫黄を含む電解液を用いることから、コスト増が製品価格に織り込まれるとの見方が広がった。
過去3か月間の硫黄価格の推移(RMB/ton)

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■紛争影響に様子見も、LME小幅安鉱石横ばい
過去3か月間のLME($/ton)とSHFE(RMB/ton)のニッケル価格の推移

もっとも、中東の紛争による影響は限られている。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル価格は3月10日に$1万7310/tonと紛争発生前の2月27日($1万7685)から小幅に下げた。上海先物取引所(SHFE)のニッケル価格も同期間に0.9%安だった。最終需要の回復がなお本格的ではないとの見方が根強く、紛争の影響を見極めたいとの様子見気分が強い。中国のニッケル鉱石価格も2月13日から横ばいが続く。
過去3ヶ月間のニッケル鉱石価格の推移(1.8min CIF China)($/ton)

<Topics>
3月9日
インドネシアの中国系ニッケル工場4基が、2月の廃棄物処理場での致命的な地滑りを受けて一時的に停止した。当局による運営監視のため。マレーシアメディアのザ・エッジが3月9日、情報筋の話として伝えた。
2月18日
住友商事は2月18日、同社が出資するマダガスカル共和国のニッケル鉱山が、2月10日にサイクロン「Gezani(ゲザニ)」で被災したと発表した。
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2月11日
インドネシア政府は同国最大のニッケル鉱山を運営するウェダ・ベイ・ニッケルに対し、2026年の採掘量を7割減らすよう指示した。ニッケル価格の下支えのため。
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2月5日
オーストラリア資源のアルディア・リソースズ(Ardea Resources)は2月5日、西オーストラリア(WA)州でのニッケル事業を巡り、豪政府系基金からの支援を獲得したと発表した。
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(IR Universe Kure)