東京製鐵は16日、2026年4月契約の鋼材販売価格について、H形鋼や縞H形鋼、I形鋼、溝形鋼の全品種値上げ。この発表により、4か月ぶりの値上げ。上げ幅は5000円~7000円。コスト上昇、中東戦争によるエネルギーコストの上昇、為替の円安の影響を受け、全品種値上げとなった。全品種値上げは2022年5月契約以来となり、実に3年と11か月振りである。
生産予定については3月全体で26万トン(前月同水準)、H形鋼が8万トン(1万5000トン増)、ホットコイルは13万トン(2万トン増)[内、輸出は3万トン(2万5000トン増)]、厚板4万トン(横ばい)。
物件価格や在庫販売価格は、前月から変更なし。H形鋼が11万円(前月比5000円増)、異形棒鋼が8万9000円、厚板が10万2000円。(3月16日午後から販売開始)
東京製鐵の基調コメントの概要は以下の通り。
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海外マーケットにおいて、欧米の鉄鋼指標価格は継続的な上昇傾向にある。またアジア地域でも同様に、調整局面にあった鉄鋼製品価格の見直しが進んでいる。このような状況下で、中東における紛争蜂起と周辺地域を巻き込んだ政情不安に伴い、原油価格の急騰が世界経済を大きく動揺させている。今後も国際的なエネルギー価格や主原料価格への影響は避けられず、鉄鋼製品価格の更なる上昇要因となり得ることが予想される。引き続き、世界の政治・経済情勢のほか、鉄鋼関連市場の動向を注視していく。
国内マーケットの建材品種は、一部地域において今後の建設需要の見通しに未だ慎重な見方が残り、価格転嫁の遅れにより市況展開も緩慢さが残る状況である。他方で、鉄鋼メーカーへのロール手配は増加傾向にあり、市中在庫にも品薄(歯抜け)が散見され、短納期の相談も多くなっている。特に、物流倉庫やデータセンター、工場等の設備投資案件が最終局面に差し掛かっているため、全国的な荷動きの増加と市況の好転が進むと思われる。 鋼板品種は、建設投資やDX投資に関連して設備機器等の先行手配の動きが見られ、工作機械や産業機械を中心に底堅い需要が続いている。さらに国家戦略としての半導体関連事業には活発な投資が期待され、造船や自動車関連も新年度に向け緩やかながらも鉄鋼需要量は回復傾向にある。また、輸入鋼材の動向は中国の需給バランスや為替、エネルギー価格次第であるが、対日価格も是正の動きが強まると予想され、今後、製品市況は上昇に転じることが期待される。
以上のような状況のもと、主原料価格をはじめ様々なコストアップ要因が一層強まっており、全ての製品価格への転嫁引き上げが必須の状況となっている。したがって、今月はH形鋼、縞H形鋼、I形鋼、溝形鋼、角形鋼管、U形鋼矢板、異形棒鋼、厚板をそれぞれ5千円、ホットコイル、縞コイル、酸洗コイル、溶融亜鉛めっきコイル、熱延鋼板、酸洗鋼板、縞鋼板をそれぞれ7千円値上げとする。 引き続き、マーケットの需給状況を考慮した生産を継続し、需給の調整に努める。
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また、小松﨑裕司取締役常務執行役員営業本部長は基調コメントに補足する形で以下のように見解を示した。
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今回の値上げの要因としては、主原料価格の高騰、エネルギーコスト、その他コストの上昇の3点を挙げた。その中でも、コスト上昇が最大の要因である。スクラップ価格についても同様に大幅な値上げとなっており、製造コストは上昇している。
(東鉄田原のH2買値の推移)

また、今回の値上げについては、すべてのコスト上昇をカバーしきれない可能性があり、今後の追加値上げの可能性もある。メーカーによる値戻しの動きは以前から見られていたものの、旧正月明け早々に発生した中東戦争の動向がエネルギー価格の上昇に影響している。
一方で、エネルギー問題については依然として不透明感が強く、今後の動向は見通しにくい。現時点で判断できる要因については価格に織り込んでいるものの、完全には反映できていない可能性がある。そのうえで、新年度に向けて市況がさらに改善していく可能性がある。
また、中国市場については、全国人民代表大会(全人代)終了後、財政・金融の両面で景気刺激策が講じられる可能性がある。
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2026年4月契約の品種別販売価格(O/T NET ベース価格、トン当たり円)は以下の通り。
H形鋼及び形鋼:全品種5000円上げ。
H形鋼=10万8000円(4か月ぶりの5000円上げ。)
縞H形鋼=11万8000円(4か月ぶりの5000円上げ。)
I形鋼=10万9000円(4か月ぶりの5000円上げ。)
溝形鋼=10万4000円(4か月ぶりの5000円上げ。)
角形鋼管(コラム):5000円上げ。
角形鋼管=12万3,000円(4か月ぶりの5000円上げ。)
U形鋼矢板:5000円上げ。
U形鋼矢板=11万7000円(4か月ぶりの5000円上げ。)
異形棒鋼: 5000円上げ。
異形棒鋼=8万7000円(4か月ぶりの5000円上げ。)
厚板:5000円上げ。
厚板=10万20000(4か月ぶりの5000円上げ。)
コイル類4品種:全品種70000円上げ
ホットコイル=9万3000円(4か月ぶりの7000円上げ。)
縞コイル=9万6000円(4か月ぶりの7000円上げ。)
酸洗コイル=9万9000円(4か月ぶりの7000円上げ。)
溶融亜鉛めっきコイル=12万8000円(4か月ぶりの7000円上げ。)
以下カットシート類全品種70000円上げ
熱延鋼板=9万8000円(4か月ぶりの7000円上げ。)
縞鋼板=10万1000円(4か月ぶりの7000円上げ。)
酸洗鋼板=10万8000円(4か月ぶりの7000円上げ。)
申込締切日:2026年3月18日(水)12時まで
(IRuniverse Oshiro)