豪州レアアース系企業American Rare Earths社は、イースター休暇前の4月1日、米国ワイオミング州にある同社の主力プロジェクトHalleck Creekの鉱石から試作段階のレアアース精鉱を生産するためのパイロットプラント計画が急速に進展しているとの声明を発表した。Halleck Creekは、米国国内で既知のレアアース鉱床の中で最大規模を誇る。
同社はすでにこのパイロットプラントの回路の前段に設置する3つの主要な処理設備を発注済みとのこと。Mineral Technologies社の誘導ロール磁気分離機(IRMS)2台を受領したほか、ユタ州ソルトレイクシティのFLSmidth社に「GradePro」リフラックス分級機(RC)を発注中で、こちらは現在、急ピッチで製造が進められているという。そしてサーキットの残りの部分には、標準的で実績のある処理機器が使用されると述べられている。
上記の機械の具体的な用途としては、GradeProは、一次的な密度選別を行い、低密度の長石や石英を除去すると同時に、希土類を包括するアラナイトなどの高密度鉱物を濃縮する。対するIRMSは二次選別を担当し、鉄分豊富な鉱物と希土類を含むアラナイトとの磁気特性の違いを利用し、濃縮物の品位をさらに向上させる。これらGradeProおよびIRMSを用いた予備試験では、約94パーセントの脈石除去率、約70パーセントのTREO回収率、および原鉱に比べて約10倍の品位向上が確認されたという。
また、同社は試験目的で最大60,000トンの鉱石を採掘する探鉱許可を所持しており、すでにHalleck Creek鉱区から約3,100トンの鉱石をパイロットプログラムの原料として採掘済みであることも明かしている。これら鉱石は代表的な試作濃縮物生成、冶金性能の検証、下流工程の試験作業支援、さらには潜在的なオフテイク先との協議の推進に使用される。
なお、同社は米国での希土類およびプロジェクト開発の豊富な経験を持つ冶金技師かつ登録専門技術者(P.E.)のJaye T. Pickarts氏をこのパイロットプラントプロセスの責任者として起用。フローシート開発と実用プラントの運用両面における彼の経験が、Halleck Creekパイロット回路の統合とリスク低減に活かされるものとして期待されている。
CEOのMark Wall氏は、当初の計画よりもはるかに早くパイロットプラントの稼働を実現できる可能性が現実的であることを強調し、自社鉱石から試鉱用濃縮物を生産すべく迅速に動いていると自社を評価した。
(IRUNIVERSE A.C.)