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2026年国際自動車リサイクル会議IARCプレゼンテーションから:Recycler Mon Véhicule

2026/04/14 23:30
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2026年国際自動車リサイクル会議IARCプレゼンテーションから:Recycler Mon Véhicule

2026年国際自動車リサイクル会議IARCプレゼンテーションから:Recycler Mon Véhicule

フランスはEUに先駆けてサーキュラーエコノミーに特化した規制である循環経済法(AGEC)を2020年に導入、同法の下で拡大生産者責任制度(EPR)の強化を行った。その一環として、2024年4月、これまでに事実上存在しなかった自動車の生産者責任組織「Recycler Mon Véhicule」が設立された。今回IARC会議では、フランスの生産者責任組織がその役割の国内EPR制度の変容についてのトークを行った。

フランスの生産者責任組織誕生から2年

フランスでは、使用済み自動車における既存のルールが書き換えられつつあり、 現在その中心にいるのが生産者責任組織(PRO)である「Recycler Mon Véhicule」だ。

2024年、複数の大手自動車メーカーと新興電動モビリティ事業者によって設立されたRecycler Mon Véhiculeは、フランスでは現唯一の使用済み車両(ELV)用PROだ。その運営は小人数ながら、昨年すでにELVのリサイクル・回収に関する規制目標を100%達成した。これは、未だに目標達成に苦戦する国やスキームが多い中で一つのマイルストーンであると、Recycler Mon Véhiculeのモンターニュ氏は言う。 加えて昨年8月にはEV電池取り扱い認証も取得しており、自動車とEV用電池の両方へ対応する。

同組織の運営モデルでは、66社・100超のブランドを抱える会員企業が義務を一つの非営利協会に集約し、規模を問わず「一社一票」が原則となっている。 年間約120万台という欧州有数のELVを処理するフランスにおいて、この「共同ガバナンス」により、大企業と中小企業が同じテーブルで制度について議論できるという仕組みだ。 組織が扱う使用済み自動車のEPR適用範囲は、EU法が現時点で求める水準を上回っており、二輪車・オートバイをすでに対象に含めている。これは、年間約7万台分のELVを追加としてカバーしていることになる。(EUでは2027年から三輪車・四輪車にも適用)。

またRecycler Mon Véhiculeは、部品やスクラップの価値をめぐり解体業者と競合するのではなく支援するという立場から、有価部品や回収原料の取り扱いには関与していない。会員企業から車両1台ごとに拠出される資金は、フランス本土および海外領土に広がる1,100の認定処理施設(ATF)ネットワーク支援に振り分けられる。

組織は無料の自宅引き取りサービスを資金面・運営面で支え、フランス海外領土では「返却ボーナス制度」を実施、放置された車両の回収・リサイクル費用も負担する。この制度により、車両が違法・非公式ルートへと流れるのを防ぎ、トレーサブルなフローへ誘導する。また、組織が対象とするのは会員のブランドだけではなく、すべてのブランドのELVというのも特徴的である。そのため、事実上フランス全土のELV回収システムを支えるバックボーンとなっていると言える。

さらにATFへの支援は、回収過程にとどまらない。 Recycler Mon Véhiculeは、最新の無害化設備導入や中古部品のオンライン販売を可能にするデジタルシステムなど、センターの近代化・デジタル化への投資も行う。加えて、リサイクル性能を高めるための調査・研究開発に資金を投じ、2028年に適用されるより厳しい目標(特にオートバイ部品の再使用率やEV電池の取り扱い)に備えて事業者を支援する。 保険会社や自治体との連携も深めており、自動車回収率をさらに引き上げるとともに、車両がインフォーマル市場に消えてしまう前に捕捉できるよう注力している。

また海外県と呼ばれる海外領土を持つフランスの特殊な例だが、この地域における放置車両は長年の課題となっている。 こうした廃車は、違法部品市場を助長し、マルティニークやグアドループなど観光地でもある島の景観を損ない、雨水が溜まった車体が蚊の温床となるなど、公衆衛生上の問題も引き起こしている。 Recycler Mon Véhiculeは、この問題への取り組みとして、地域の若年層を対象にしたゲームによるキャンペーンに目を向けた。同組織が制作したオリジナルゲーム「Car Life Tycoon」では、プレイヤーが仮想のELVセンターを運営し、違法解体と向き合い、正規ルートでの処理手順を学びつつ、放置車両が特に多いフランス本土、仏領ギアナ、レユニオンの三地域を舞台にゲームを進める。人気のゲーム配信者も巻き込み、ELVの適切な取り扱いに関する啓発メッセージを広く拡散することで、堅い市民行動のテーマをエンターテインメントに近いかたちで伝えようというものだ。

なおRecycler Mon Véhiculeは、次のステップとして産業用車両向けEPRスキームの準備も進めている。

 

アーカイブ/Archive:2026年国際自動車リサイクル会議/International Automotive Recycling Congress (IARC) 2026

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