豪州資源企業MinRex Resources社は今年4月、カナダのElectrum Discovery社との合併を、Electrumの発行済みかつ流通中の株式の100パーセントを取得する形で完了させた。セルビアに重要な資産を保有しているElectrum社との吸収合併により、欧州で有望な鉱業地域として注目を集める同国への進出を果たすこととなったMinRex社は、今月に入り、開発中のこれらの資産に関する資料を企業プレゼンの形で公開した。
まず、同社が本合併により確保したセルビア資産は2つ。非JORC基準で67万オンスの金相当資源を保有するセルビア南部のTlamino金プロジェクトと、中国の巨大企業である紫金鉱業(Zijin)のBor銅鉱山複合施設の東約5kmに位置し、斑岩熱水型銅・金鉱床の有望地と見なされているTimok East銅・金プロジェクトである。これら2つの資産合わせての総面積は、700平方キロメートル以上に及ぶという。
同社のプレゼン資料によれば、セルビアの地質は、欧州から東南アジアにかけて広がり、Tier-1級の銅・金鉱床が極めて集中している世界有数の重要な鉱床系の一つであるテチス帯の地質構造帯の恩恵を受けていることが特徴であるといい、同国の銅の採掘歴は7,000年にわたるという。世界最古の銅製錬跡(ベロヴォデ、紀元前約5,000年)があるのもセルビアであるそうだ。Min Rex社によれば、そんな同国は現在、 “地質的資源、インフラ、そして堅調な投資が合わさり、傑出した鉱業地域として台頭している”とのこと。実際に、前述した紫金鉱業をはじめ、BHP社やRio社など、セルビアに資産を持つ、あるいは同地でのプロジェクト開発を計画する世界的大企業は少なくない。
こうした中で、Tlaminoプロジェクトは、同社曰く、“確立された経済性と大幅な拡張余地を備えた、高品位な金主体の資源”とのこと。地表に近いBarje鉱床を有している。経済性の面では、処理コストは継続的に低下中で、さらに複数の明確な収益化経路もあると述べられている。また、資源量の拡大と成長に向けても好条件が揃っているという。
Timok Eastプロジェクトは、西テチス帯に位置し、300平方キロメートルを超える斑岩型・熱水型銅・金鉱床の有望地であり、深部地球物理調査および初期掘削の結果から、大規模な熱水システムの存在が示唆されている。現在は、2026年の探査プログラムの策定に向けた計画が進行中とのこと。なお、2025年には、BHP社の「Xplorアクセラレーター・プログラム」にも参加している。
これらのセルビア資産の現時点でのFY2026の計画は、以下のように記されている。
第2四半期:TlaminoのBarjeでの7,000m掘削開始
第2四半期:Timok East2026年プログラムの初期設計
第3四半期:インフィル掘削の初期分析結果
第3四半期:Timok Eastでの探査開始
第4四半期:TlaminoにおけるMRE(推定資源量)およびスコーピング・スタディの更新
なお、MinRex社は豪州にも資産を所有しており、こちらでの活動も進行中。多数の大手企業らも活動を行い、複数の主要な金、銅・金、銀鉱床が存在するというニューサウスウェールズ(NSW)州のLachlan褶曲帯に3つのプロジェクトエリアを保有しており、主力プロジェクトは、推定資源量35万オンス以上の金を備えるSofala金プロジェクトである。