2026年7月2日現在のレアメタル系スクラップ市場は、前月後半からのニッケル相場の下落が色濃く反映される結果となった。一方でモリブデン価格は上昇しており、モリブデンスクラップや316系は上昇。ニッケル合金系については、ニッケル相場の下落を映して50円前後の下落となった。5月に大幅下落した超硬スクラップは値戻りしつつある。タンタルはタンタル鉱石、五酸化タンタル価格の上昇で一段高。
【チタン】
純チタン板スクラップ(新断)「↑」:370円~420円/kg(*専業ディーラー買値ベース、以下同)前月から20円上げ
合金6-4チタンダライ粉「↑」:220円/kg 前月から20円上げ
合金6-4チタンスクラップ「↑」:270円/kg前後 前月から20円上げ
フェロチタン「→」:実勢 5ドル/kg前後
前月から20円の上げとなった。国内の大手フェロチタンメーカーの買いが強く、こちらにけん引される格好となった。
【工具類】
ダイス鋼(SKD61)「→」:60円/kg
ハイス(ミックス)「→」:500円/kg 前月から横ばい
ハイス(一品もの)「→」:600円/kg 前月から横ばい
超硬スクラップ「→」:10000~9000円/kg 前月から横ばい
ダイス鋼、ハイス系、超硬スクラップは前月から横ばい。超硬工具は需要があるものの、超硬工具材料メーカーでの原料在庫過多と処理能力の逼迫により、スクラップの取引は鈍い状態が続いていた。一部で高値を提示する動きも見られるが、国内メーカーは依然として買いは慎重。
【モリブデン系】
- 酸化モリブデン:31~34ドル/lb:横ばい
- モリブデン新切れスクラップ:8000~9000円/kg
モリブデン新切れが1,000円の値上げとなった。米国の酸化モリブデンが一時40ドルを超え、欧州もそれに追随する形で上昇しており、2023年以来の高値を記録すると予想されるなかで上昇。

【タンタル】
タンタライト「↑」:230ドル/lb 前月比10ドル上げ
タンタルスクラップ(PIN)「→」:60,000円/kg
価格は上昇。タンタライトは10ドル、タンタルピンは1万円の値上げとなった。タンタルスクラップの需要は根強いなかで指標タンタライト価格の上昇にものっている。

【ステンレス・耐熱系】
SUS304「↑」:210~220円/kg 前月から10円上げ
・SUS310「↑」:450~470円/kg。前月から20円上げ
・SUS316「↑」:300~400円/kg 前月から15円上げ
・SUS330「↑」:690~720円/kg。前月から30円上げ
・SUS430「ー」:67~72円/kg。前月から横ばい
価格の上げ下げ両方を記録した。インドネシアのニッケル採掘枠増量の観測から、LMEニッケル相場が下落し、一部で10円〜30円の値下がりとなった。LMEニッケル相場は5月後半の19,000ドルから16,000ドル付近まで落ち込んでいるが、2026年明けの水準は維持している。

【ハイニッケル合金系】
42アロイスクラップ「↓」:750~800円/kg。前月から50円下げ
・インコネル718「↓」:1000~1100円/kg。。前月から50円下げ
・インコネル625「↓」:1075~1175円/kg。前月から60円下げ
・インコロイ800「↓」:590~640円/kg。前月から30円下げ
・ハステロイX「↓」: 680~760円/kg。前月から40円下げ
・ハステロイC「↓」: 800~900円/kg。前月から50円下げ
・カーペンター「↓」:600円/kg。前月から30円下げ
・ステライト「-」:750円/kg。前月から横ばい
・コバール「-」:600円/kg。前月から横ばい
・キュプロニッケル(9/1)「-」:1030~1130円/kg。前月から横ばい
・キュプロニッケル(7・3)「-」:865~965円/kg。前月から横ばい
ニッケル合金系では、ステンレス同様、ニッケル相場の下落に引きずられ、30円~60円の値下がりとなった。モリブデンやクロムの値上がりはあるが、ニッケル価格の下落影響が色濃く出た結果である。キュプロは銅相場高で横ばい。ハイニッケル系はステンレス特殊鋼メーカーの需要が強い。