米資源のクリティカル・メタルズ(Critical Metals Corp、本社:ニューヨーク)は7月8日、自社ホームページ上で、「デンマーク領グリーンランドでのレアアース開発に注力するため、非中核資産の売却などを検討する」と発表した。グリーンランドを巡ってはトランプ米大統領が所有意欲を再表明したばかり。米国主導でのレアアース開発が進む可能性がある。
■資産売却や他社合弁などの可能性探る

資産再編のためにフィナンシャル・アドパイザーと法務顧問を新たに雇用した。助言をもとに、一部事業の分離や資産売却、他社との合弁および提携などの可能性を探る。
クリティカル・メタルズはグリーンランド南部に世界最大級のレアアース鉱床とされるタンブリーズ (Tanbreez)鉱床を所有する。この鉱床は、北大西洋へ直接つながる深水フィヨルドを通じた年間直通航路があるため交通の便も良いとされる。同社はタンブリーズ鉱床の開発を加速中で、1月には同地に移動式のレアアース分析の研究所を設置した。
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■デンマークの無策に苛立つトランプ氏
トランプ氏は7月7日、トルコのアンカラで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でグリーンランドについて「デンマークではなく、米国によって統治されるべきだ」と主張した。これに対しデンマークのフレデリクセン首相は翌8日、報道陣に「グリーンランドは売り物ではない」と語ったと伝わる。
トランプ氏は2019年の第一次政権時にグリーンランド購入を仄めかし、米国とデンマークの関係が悪化する場面があった。その後バイデン前大統領が関係修復に動いたが、トランプ氏が再び購入や統治の意欲を示し、グリーンランド問題を蒸し返したことになる。
もっとも、グリーンランドにはロシア企業のほか、中国企業も多く参入して鉱山開発を展開する。トランプ氏としては西側諸国に属しながら有効な手を打たないデンマーク政府に苛立っている面もありそうだ。