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日本製鋼所:中期経営計画「JGP2028」のアップデートについて説明会を開催

2026/07/13 14:56
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日本製鋼所:中期経営計画「JGP2028」のアップデートについて説明会を開催

 7月13日13時、日本製鋼所は7日に発表した中期経営計画「JGP2028」のアップデートについて説明会を開催した。説明に使われた資料はこちら。

 

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 ⇒「日本製鋼所:中期経営計画「JGP2028」アップデート」

 

<JGP2028アップデートの背景と基本方針>

〇基本方針の維持

 33年度に目指す姿(サステナビリティ目標と売上高5,000億円規模の企業グループ)と、そこへ向けた5年間の成長戦略である「JGP2028」の4つの基本方針に変更はない。

 

〇市場環境の変化

 中計策定時と比べ、市場に大きな変化が生じた。EV市場の成長ペース減速によりセパレーターフィルムが設備過剰となった一方、中国での投資回復の動きやインド市場の成長、日本の防衛予算拡充、電力・原子力発電(高効率火力やSMRなど)の需要急増、AIやデータセンターの増加に伴う蓄電池・ESS用セパレーター需要の拡大などが起きている。

 

〇戦略の見直し

 マイナスの影響を受ける樹脂製造・加工機械ではグローバル化と収益力向上を進め、追い風を受けるその他の製品事業では将来の成長に向けた施策を積極的に講じることとした。

 

<財務目標のアップデート>

〇全体

 市場の変化と戦略見直しにより、29/3期の財務目標を上方修正した。売上高4,000億円、営業利益400億円、営業利益率10%、ROEは10%から11%へ向上する計画。

 

〇産業機械セグメント

 樹脂製造・加工機械の減少があるものの、防衛と電子デバイスが伸長し、売上高3,150億円、営業利益285億円を計画。

 

〇素形材セグメント

 電力・原子力製品の需要増大などにより、売上高800億円、営業利益は当初計画の2倍である160億円を計画。

 

<セグメント別事業戦略の詳細>

〇産業機械セグメント

●樹脂製造・加工機械

 EV関連投資減速の影響で売上は減少するが、当面の主力である中国での投資回復やインドでの成長を見込む。加工機械はデータセンターやESS(電力貯蔵システム)向け需要で27/3期より投資が回復する見込み。また、アフターサービス事業を一元化し、29/3期には売上を25/3期の1.6倍に成長させる計画。

●成形機(プラスチック・マグネシウム)

 プラスチック成形機は欧州でのシェア拡大やインドでの需要取り込みを加速する。マグネシウム成形機は自動車向けに加え、フィジカルAI(人型ロボットなど)向けで採用拡大が見込まれており、今期中に小型精密成形機を市場投入する予定。

●防衛関連機器

 国内唯一の火砲メーカーとして、防衛予算の増加や新規装備品のニーズに応え、増産に向けた取り組みを進める。29/3期の売上高は当初計画を上回る1,000億円を計画。

●電子デバイス

 OLED需要の継続によりFPD用ELA装置の受注を拡大。また、AI・データセンター向けのプリント配線基板(PCB)の高多層化・大型化に対応したプレス機の需要が拡大しており、名機製作所での量産体制を強化。これにより売上高520億円を見込む。

 

〇素形材セグメント

●電力・原子力製品

 データセンターの電力需要増や、欧米での大型炉・SMR(小型モジュール炉)建設などにより需要が急増。

●設備能力の増強

 既存設備の最大限の活用と生産性向上により、電力向けで1.5倍、原子力向けでは29/3期までに生産能力を2倍(26/3期比)に増強。

●省人化・自動化

 原子力製品の倍増にあたっては、かつての「原子力ルネサンス」期には約700億円を投じて1万トンプレス機や大型工場を新設したが、今回はそのような大規模な投資は行わず、5面加工機などの導入によって機械加工・検査工程を中心とした自動化・省人化を進め、生産性を向上させる。

 

<キャッシュフローと財務の健全性>

〇株主還元

 中計期間中の配当は、連結配当性向35%以上を目標とし、DOE(株主資本配当率)2.5%を下限として実施。

 

〇キャッシュフローの見通し

 28/3期の営業キャッシュフローは、当初マイナスと予想していたが、170億円のプラス(キャッシュイン)に転じる見込み。29/3期には540億円のキャッシュインを見込んでおり、これには防衛装備庁の前払い金制度を活用した前受金の増加(約200億円)が含まれる。

 

〇財務状況

 防衛関連の需要拡大に伴い有利子負債は増加するが、前受金の獲得などにより29/3期にはネットD/Eレシオが0.17まで改善する見込みで、財務の健全性に問題はない。

 

<質疑応答での主な補足事項>

〇利益率のポテンシャル

 産業機械は広島の工場での内製化等により収益力を向上させる。素形材(原子力関連など)は、過去のルネサンス期には利益率30%の時期もあったが、今回は機種構成(原子力以外のリアクター需要やクラッド製品需要が今回見込めないこと、償却費の負担増など)の違いなどもあり中計では20%を計画。ただし、今後さらに高い利益率を目指していく方針。

 

〇日米の政策投資と受注確度

 日米両政府の電力関連の政策投資(メディア報道にあるような大型案件)については、まだ具体的な取り決めが進んでいない部分もあるが、それを除いた既存案件等により中計の目標数字は十分に達成可能だと自信を示した。

 

 

(IRuniverse 井上 康)

井上 康

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