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台湾電池企業(BattCycle)四国に蓄電池リサイクル工場を建設 日台の重要鉱物協力の一環に 阪和興業も参画

2026/07/23 12:46
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台湾電池企業(BattCycle)四国に蓄電池リサイクル工場を建設 日台の重要鉱物協力の一環に 阪和興業も参画

 台湾新興の電池材料企業、盛特材料(BattCycle)は、日本国内でリチウムイオン電池(LiB)の商業用リサイクル工場を新設する。関係者の話によると、使用済み蓄電池から取り出したブラックマスを硫酸ニッケルなどの電池材料に再精錬する設備で、電池関連メーカーの拠点が多い四国地方で用地を選定中という。2027年春ごろの着工、28年度の稼働開始を目指し、総投資額は200億円前後を見込む。

盛特材料はこの工場計画に先立ち、今月8日に東京都内で開かれた「日台重要鉱物技術交流会」を、日本子会社のJBCT(Japan Battery Cycle Technology)と共同で主催している。この会では、阪和興業の電動化グローバル・グループをまとめる伴野氏も出席し、スピーチしている。

日台重要鉱物技術交流会で語る阪和興業の伴野執行役員

会には台湾の駐日代表、李逸洋氏をはじめ、日本経済安全保障研究会会長武田良太、台湾日本関係協会の謝長廷会長、JBCT代表取締役の岡下昌平氏、盛特材料の賴柏年総経理、陳鵬執行長、阪和興業など産官学の関係者100人超が出席した。

李氏は挨拶で、中国が重要鉱物の輸出規制を外交・経済上の圧力手段として用いていると指摘した。中国が今年2月から対日輸出を停止したタングステン(世界供給の約8割を中国が占める)を例に挙げ、半導体材料や自動車部品、精密機械など幅広い産業への影響に言及。日本の野村総合研究所の試算として、中国がレアアースの輸出規制を1年間続けた場合、日本の経済損失は2.6兆円、GDPは0.43%押し下げられるとの見方も紹介した。

その上で李氏は、台湾と日本が香川県で共同でリチウムイオン電池のリサイクル工場を設置することを決めたと明らかにし、両国が特定国への依存から脱却し、循環経済や経済安全保障に資する戦略的サプライチェーンを構築する意義を強調した。

四国での工場計画は、こうした日台間の重要鉱物協力の一環と位置づけられる。李氏も交流会で、具体的な設置先として香川県を挙げている。

盛特材料は使用済みLiBからブラックマスを取り出し電池材料に再精錬する独自の「乾式放電」技術を持つ。従来の塩水放電方式(湿式)と異なりフッ素汚染がなく高純度のブラックマスを得られるとしており、電池破砕処理システムは台湾・日本で特許を取得済み。炭酸リチウムや硫酸ニッケル、硫酸コバルトなどを回収するほか、銅やアルミなども副産物として回収する。台湾、日本、中国・深センに拠点を持つ。

日本子会社のJBCTは、鴻海精密工業やCTBC、UMCなどの出資を受けて設立された。代表取締役は岡下昌平氏、取締役には盛特材料執行長の陳鵬氏も名を連ねる。資本金は1,000万円。

日本側ではインドネシア産のMHPも同一ラインで処理する計画で、工程の重複解消と関税回避により総コストを約20%削減できるとしている。

この工場がニッケル水素電池由来のブラックマスやMHPの精錬にも対応し、実現すれば世界初の見通しと報じた。

JBCTによると、フル稼働時の原料投入量はブラックマス、MHPともに年間3,600ニッケルトン。年間生産能力は硫酸ニッケル2万3,000トン、硫酸コバルト2,300トン、硫酸マンガン2,025トン、炭酸リチウム700トンを見込む。原料は台湾工場からの供給に加え日系企業からの調達も検討しており、供給先も複数の日系メーカーと協議中という。

李氏は交流会で、台日協力の対象を蓄電池リサイクルにとどめず、全ての重要鉱物や理念を共有する国々に広げていく考えを示しており、両国間の重要鉱物分野での対話は今後も続く見通しだ。

Keikoo

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