世界鉄鋼協会が7月23日に発表したデータによると、2026年6月の世界粗鋼生産量(報告70カ国)は1億5570万トンで、前年同月比1.7%増となった。ただし、1月から6月の累計は9億3150万トンと、前年同期比0.7%減にとどまっており、6月の上昇にもかかわらず通年では依然として弱い推移が続いている。
地域別の動向
地域別では、アフリカが前年同月比20.0%増の220万トンと最も高い伸び率を記録したが、絶対量は小さい。トルコ、ノルウェー、セルビアを含む「欧州(その他)」は10.4%増の370万トン。EU(27カ国)は4.6%増の1080万トン、北米は5.0%増の950万トンと、いずれも上半期の累計でもプラスを維持している。
中東は6月に前年同月比13.4%減の400万トンと最も弱い地域にとどまり、1月から6月の累計も7.3%減の2590万トンとなった。地域紛争による湾岸の産業活動への継続的な打撃が主因だ。ロシア・CIS・ウクライナは6月に2.2%減、年初来累計では8.0%減と、地域別の累計下落率として最大の落ち込みとなっている。
| 地域 | 2026年6月(Mt) | 前年比(%) | 2026年1-6月(Mt) | 前年同期比(%) |
|---|---|---|---|---|
| アフリカ | 2.2 | +20.0 | 12.6 | +10.0 |
| アジア・オセアニア | 115.2 | +1.5 | 690.1 | -0.9 |
| EU(27カ国) | 10.8 | +4.6 | 65.4 | -0.3 |
| 欧州(その他) | 3.7 | +10.4 | 22.1 | +5.6 |
| 中東 | 4.0 | -13.4 | 25.9 | -7.3 |
| 北米 | 9.5 | +5.0 | 56.5 | +5.7 |
| ロシア・CIS+ウクライナ | 6.8 | -2.2 | 38.6 | -8.0 |
| 南米 | 3.5 | -0.3 | 20.5 | -0.8 |
| 合計(70カ国) | 155.7 | +1.7 | 931.5 | -0.7 |
上位10カ国
中国の6月生産量は8370万トンで、前年同月比わずか0.4%増にとどまった。1月から6月の累計は5億トンで、前年同期比3.0%減だ。インドは6月に4.5%増の1410万トンと好調を維持し、上半期累計は7.1%増の8700万トンだった。日本は6月に1.3%増の680万トンで、上半期累計は0.4%減の4040万トンとほぼ横ばいだ。トルコは主要生産国の中で最高の月次伸び率となる14.7%増の330万トンを記録。ベトナムは上位10カ国中最高の成長率となる27.5%増の260万トンで、上半期でも26.9%増と高い伸びを示した。
| 国 | 2026年6月(Mt) | 前年比(%) | 2026年1-6月(Mt) | 前年同期比(%) |
|---|---|---|---|---|
| 中国 | 83.7 | +0.4 | 500.0 | -3.0 |
| インド | 14.1 | +4.5 | 87.0 | +7.1 |
| 米国 | 7.2 | +3.5 | 42.8 | +6.3 |
| 日本 | 6.8 | +1.3 | 40.4 | -0.4 |
| ロシア(推定) | 5.6 | -3.4 | 32.1 | -8.4 |
| 韓国 | 5.3 | -0.9 | 31.7 | +2.1 |
| トルコ | 3.3 | +14.7 | 19.8 | +8.1 |
| ドイツ | 2.9 | +9.5 | 18.6 | +8.9 |
| ブラジル | 2.8 | +0.1 | 16.3 | -1.5 |
| ベトナム | 2.6 | +27.5 | 15.2 | +26.9 |
出典:世界鉄鋼協会、2026年6月粗鋼生産量データ(2026年7月23日)