現在、7月27日から31日にかけてジャマイカのキングストンで国際海底機構(International Seabed Authority, ISA)総会が開催されているが、豪州では、政府がこの開催に先立ち、深海採掘(あるいは海底採掘、深海鉱物資源開発などとも呼ばれている)の国際的なモラトリアム、開発の一時停止を支持する立場を明らかにしたという。なお、モラトリアムを求めているのは、7つの太平洋諸国を含む40カ国以上だそうで、この声は高まりを見せているとも報道されている。
環境保護問題全般を取り扱う豪州最大規模の独立系キャンペーン団体グリーンピース(Greenpeace)が7月24日に発表した声明(7月24日)によれば、豪州政府(労働党)は同日、全国大会にて公約に合意する形で深海鉱物資源開発に関する世界的なモラトリアムを支持することを約束したとのこと。グリーンピースの責任者はこれを受けて、「深海鉱物資源開発のモラトリアムを支持するというこの公約は、労働党がこれまで行なったなかで最も強力なものであり、大いに歓迎すべきものである」とコメントしている。
海底採掘および深海鉱物資源開発は、環境破壊への懸念などから世界的な論争の的となってきたが、とりわけナウル共和国がスポンサー関係にある、本拠地をカナダに置く企業The Metals Company(旧DeepGreen)がここ数年進めてきた海底探査や試験採掘といった活動は、“ISAの公式手続きを経ておらず、国際法のもとでは違反”であるとの見方も大きく、国際的な注目と反発が集まっている。
そんななか、Greenpeaceの声明(7月29日)やoceanographic誌の報道(7月27日)などによれば、ISAは先週、このThe Metals Companyの子会社であるNauru Ocean Resources Inc’s (NORI)の探査契約の延長を決議した。この決定を受け、契約の更新は同社の行動に対する承認とイコールではないことを複数の政府が強調しているというが、いずれにせよ、今回のISA総会ではかつてないほど議論が白熱する可能性がある。
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