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日本製鉄、水素100%による低品位鉄鉱石からの直接還元鉄の試験製造に成功

2026/11/04 18:47 FREE
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日本製鉄は4日、波崎研究開発センターの試験還元炉(シャフト炉型、炉高約60m、生産能力1t/h、2026年3月運転開始)において、現行の高品位鉄鉱石(直接還元グレードペレット)より低品位な鉄鉱石(高炉グレードペレット)を原料とし、還元材に水素を100%使用した直接還元試験を実施したと発表した。

水素直接還元時の吸熱反応に対応した最適な熱補償技術と、低品位鉄鉱石の粉化を抑制する操業技術により、試験還元炉において安定操業を実現。300時間を超える連続操業を行うとともに1000t超の還元鉄製造に成功した。

日本製鉄は、「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050」に基づき、国の支援を受けながら、「大型電炉での高級鋼製造」「高炉での水素還元技術」「水素による還元鉄製造」の3つの超革新的技術の開発を推進している。「水素による還元鉄製造」は、高炉を使用せず、水素を還元材として還元炉で還元鉄(DRI)を製造する技術であり、製鉄プロセスからのCO2排出量を大幅に削減できる革新的技術として位置づけられている。

現在、世界では天然ガスを利用した商用還元炉により年間約1億tの還元鉄が生産されているが、天然ガス還元ではCO2が排出されるため、脱炭素化に向けた水素還元技術の開発が求められている。しかし、水素単独による還元は吸熱反応であるため、炉内温度が低下しやすく、安定的な還元操業の実現には炉内温度を適切に維持するための高度な熱補償技術が必要となる。

また、既存の商用還元炉では鉄分含有率が高く不純物の少ない高品位鉄鉱石の使用が前提となっているが、高品位鉄鉱石の供給には限りがあり、将来的な鉄源確保の観点からは、生産量が豊富な低品位鉄鉱石を活用できる技術の確立が重要となる。しかし、低品位鉄鉱石は還元時に粉化しやすく、炉内通気性や反応制御に悪影響を及ぼすため、その利用には大きな技術的課題があった。

 

(IRuniverse K.Kuribara)

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