田中貴金属工業は21日、マレーシアの資源回収企業MEP Enviro Technology社と、貴金属リサイクル事業を手掛ける合弁会社「TANAKA MEP REFINERY SDN. BHD.」を設立すると発表した。出資比率は田中貴金属工業66.7%、MEP33.3%で、ペナン州バトゥカワン工業団地に拠点を設け、2029年4月の工場操業開始を目指す。
新会社は、回収物の分析・貴金属精製から製品の製造、輸出入・販売までを手掛ける。操業開始当初は、純度99.99%の金とシアン化金カリウム(PGC)を、電気・電子(E&E)・半導体産業向けに生産する計画だ。田中貴金属工業が培ってきた精製・加工技術や品質管理ノウハウを活用し、マレーシア国内で貴金属リサイクルを一貫して行える体制を構築する。
ASEAN地域では、半導体・電子部品産業の集積を背景に、製造工程で発生する貴金属含有スクラップの回収・リサイクル需要が拡大している。両社は2024年8月に貴金属回収に関する技術援助契約を締結しており、今回の合弁会社設立を通じて、同地域の貴金属リサイクル体制を強化し、資源循環の推進と安定調達への貢献を目指す。