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■数量動向
2026年8月のアルミUBC輸出数量は3,358トンとなり、7月の5,471トンから2,113トン減少、前月比61.4%と大幅に落ち込んだ。7月は前月比で小幅に持ち直したものの、8月は再び減少に転じた。今回提示された8月の税関別集計には前年8月の実績が含まれないため、前年同月比は算出していない。
韓国向けは3,358トンで、7月の5,447トンから2,089トン減、前月比61.6%となった。タイ向けは7月の24トンからゼロとなり、フィリピン、マレーシア向けも実績がない。8月の輸出先は韓国のみとなった。
1~8月累計輸出数量は4万1,851トン(7月までの累計3万8,493トンに8月分を加算)。韓国向けは4万767トン、タイ向けは823トン、その他向けは261トンとなる。単月の急減によって、年初来の輸出数量の増勢にもブレーキがかかった。
■金額動向
8月単月の輸出金額は14億30百万円(14億2,950万3,000円)となり、7月の26億31百万円から12億2,194万1,000円減少、前月比54.3%と大幅に落ち込んだ。数量の減少率38.6%に対して金額の減少率は45.7%に達しており、輸出単価の下落が金額の落ち込みを増幅した。前年同月との比較は8月の前年実績がないため留保する。
韓国向け輸出金額は14億30百万円で、7月の26億18百万円から前月比54.6%となった。8月は韓国以外の仕向け先への輸出実績がなく、輸出金額の全額が韓国向けとなった。
1~8月累計輸出金額は167億54百万円(7月までの153億24百万円に8月分14億30百万円を加算)。うち韓国向けは163億77百万円、タイ向けは3億22百万円、その他向けは55百万円となる。
7月には前年同月比で数量が減る一方、単価上昇によって金額が増える構図がみられた。しかし8月は数量、単価とも前月から下落し、輸出金額が急減した。数量の前月比61.4%に対し金額は同54.3%で、7月とは逆に単価が金額を一段と押し下げる方向に働いた。(
■FOB推移
8月の平均輸出FOBは426円/kg(14億2,950万3,000円÷3,358トン)と、7月の481円/kgから55円下落し、前月比88.5%となった。7月まで続いた輸出価格の上昇は、8月に明確な反落へ転じた。
主力の韓国向けFOBも426円/kgとなり、7月の481円/kgから55円下落した。8月は韓国向けが輸出の全量を占めるため、韓国向けの平均単価が全体の平均FOBと一致する。
タイ向けは7月に24トン、FOB564円/kgの実績があったが、8月は輸出がゼロとなり、単価は算出されない。フィリピン、マレーシア向けも8月の実績はない。
8月は輸出数量が前月比38.6%減、輸出金額が同45.7%減となった。平均FOBの481円/kgから426円/kgへの下落が、数量減による金額の落ち込みをさらに拡大させた。7月の「国内安・輸出高」という価格面の乖離は、少なくとも輸出価格の側から縮小する方向へ動いた。
一方、米国産UBCスクラップのFOB価格は、7月の112セント/lbから8月には110セント/lbへ小幅に下落したものの、9月には117セント/lbへ反発した。日本のUBC輸出FOBが8月に大幅下落したのとは対照的に、米国市場では翌月に値を戻す動きがみられた。
主要税関別数量・FOB(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績
横浜 241 トン ¥442 ( 469 トン ¥494 )
沖縄地区
169 トン ¥421 ( 173 トン ¥439 )
熊本 42 トン ¥509 ( 264 トン ¥477 )
新潟 514 トン ¥448 ( 795 トン ¥490 )
神戸 446 トン ¥425 ( 848 トン ¥476 )
清水 0 ( 24 トン ¥564 )
東京 650 トン ¥410 ( 747 トン ¥464 )
苫小牧
404 トン ¥423 ( 382 トン ¥505 )
博多 202 トン ¥413 ( 237 トン ¥486 )
名古屋
219 トン ¥415 ( 246 トン ¥497 )
門司 171 トン ¥418 ( 265 トン ¥486 )
主要国別税関別数量・FOB(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績
タイ
横浜 0 ( 0 )
清水 0 ( 24 トン ¥564 )
仙台塩釜
0 ( 0 )
東京 0 ( 0 )
名古屋
0 ( 0 )
韓国
横浜 241 トン ¥442 ( 469 トン ¥494 )
沖縄地区
169 トン ¥421 ( 173 トン ¥439 )
熊本 42 トン ¥509 ( 264 トン ¥477 )
新潟 514 トン ¥448 ( 795 トン ¥490 )
神戸 446 トン ¥425 ( 848 トン ¥476 )
仙台塩釜
53 トン ¥420 ( 222 トン ¥493 )
東京 650 トン ¥410 ( 747 トン ¥464 )
苫小牧
404 トン ¥423 ( 382 トン ¥505 )
博多
202 トン ¥413 ( 237 トン ¥486 )
名古屋
219 トン ¥415 ( 246 トン ¥497 )
門司
171 トン ¥418 ( 265 トン ¥486 )
■今後の展望
8月のUBC輸出は3,358トンと前月比38.6%減、平均FOBも426円/kgへ55円下落した。輸出金額は14億30百万円と前月比45.7%減に落ち込み、7月までの単価上昇による金額の下支えが失われた。韓国向け以外の輸出も途絶え、数量・価格の両面で弱さが鮮明となった。
7月には国内UBC相場が400円/kgを割り込み、8月から9月初めには385~390円/kg近辺でもちあっていた。一方、輸出FOBは7月の481円/kgから8月には426円/kgへ反落し、国内価格との開きは縮小した。ただし、国内価格と輸出FOBは取引条件が異なるため、両者の差額をそのまま輸出採算とみることはできない。
9月1日時点の国内アルミスクラップ市場では、2S新切やサッシなどに底離れの動きがみられた半面、国産ADC12は515~530円/kgまで下落し、合金メーカーの原料在庫にも余剰感が残っていた。こうした製品需要の弱さが、国内UBC価格の戻りを抑える要因となりそうだ。
今後は韓国向け需要の回復と、輸出FOBの下げ止まりが焦点となる。8月の主要税関では新潟514トン、神戸446トン、東京650トンなど、7月から数量を減らす地点が目立つ。税関別FOBも横浜442円/kg、新潟448円/kg、神戸425円/kg、東京410円/kgとばらつきがあり、輸出価格の調整が一様でない点にも注意を要する。
総じて8月は、輸出数量の大幅減に加えFOBも反落し、7月の高値局面からの転換が鮮明になった。国内スクラップ市況には底離れの兆しもあるものの、製品需要の弱さと原料在庫の重さが残る。輸出の回復には韓国向け買い付けの再拡大と価格調整の一巡が必要とみられ、当面は数量・単価双方の動向を慎重に見極めたい。
(IRUNIVERSE S. Aoyama)