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亜鉛徒然草#82 本質を見抜く眼力を養うには?

2019.10.18 11:23

 皆様、ご機嫌いかがですか。急激に涼しくなりました。つい最近までエアコンをつけていたのがうそのようです。“与太話”が続きますが、今回は最近話題となっているコンビニについて考えます。

 

 人手不足により24時間営業するためには店主が毎日のように夜間勤務をせざるを得ず苛酷となっているとして夜間営業を休止したため本部と対立しているということが話題となっています。ここにも現代日本の悪しき縮図があるかと情けない気持ちで聞いています。

 

 私の家はさいたま市の中心部に近いところにありながら徒歩10分以内にコンビニも商店もないので、コンビニ24時間営業の恩恵は受けていないのですが、確かに便利と思います。しかし、それが苛酷な労働に支えられているのであれば利用者としても再考すべきと考えます。当たり前と考えてはいけなません。

 

 私は以前よりコンビニの業務がどんどん拡大し、それをアルバイト店員が支えている構図をみて、店主/従業員は大変だなと感じていました。商品の販売だけではなく、各種ポイントカードの処理(ある時JALのマイレージがたまったのでコンビニで換金しようとしたらオーナーが分からずアルバイト店員が知っている事態に遭遇しました。)から各種支払い、宅配便・洗濯物の受け付け等々、これをアルバイト店員に教えてと考えると気が遠くなりそうです。

 

 確かに安定的に事業を継続していくには、こうしたやり方が重要なのでしょうが、足元を固めずして拡大していくと、「砂上の楼閣」となるのではないでしょうか。更にこうして拡大してきた成功体験が拍車をかけたかと思います。今に矛盾が噴き出すのではないかと(私のことですから朧気ながら)感じていましたが、現実のものとなりました。

 

 私が勤めていた会社でもある事業がトントン拍子に拡大しました。いったん赤字で撤退した事業を衣替えしたので、当初、担当者は「二の舞だけは踏みたくない」との強い意識でユーザーの希望に沿い、長時間労働も厭わず、事業拡大に邁進しました。100億円/年を超える利益も上げましたが、その後、伸びきっていたゴムが切れるように数10億円/年の赤字を出し、下請け偽装(当時の社会問題でした)問題もあり、最高利益を生み出した数年後に事業撤退を余儀なくされました。それが頭に浮かんでいたのです。尤も、コンビニ運営会社がすぐに赤字になるとは思いませんが。

 

 この件について気になることがあります。問題提起後の本部の対応です。まず夜間営業を停止した店主に「このまま継続するとフランチャイズ契約を破棄し違約金を請求する」としたのです。更に組合を結成している店主達の団体交渉要求に労働者ではないとして拒否しました。

 

 これについては組合側が地方の労働委員会に提訴したところ組合側の申し入れが受け入れられましたが中央労働委員会では労働者ではないとの判断が示されました。それでも中労委は和解案として協議の場を設けることを提案したのですが本部側が拒否しました。

 

 最近、こうした問答無用の対応を取る組織が多いです。政府・指導者(日本だけではありません)等、特に顕著です。もう少し柔軟な対応はとれないものでしょうか。更に問題なのは夜間に開店するコストは店主持ちで、売り上げ(の一定比率)は本部の取り分となります。

 

 コスト分売れなくても本部は痛くもかゆくもないのです。フランチャイズ契約は“不平等条約”ですね。あるテレビ番組で「契約があるからしょうがない」と言ったコメンテーター(私の嫌いな落語家)がいましたが、思考停止です。

 

 裁判になったら優越的立場を利用した不平等契約となりかねないと思います。公正取引委員会も問題視し始めました。当然でしょう。寧ろ、遅きに失した感があります。店主と本部は協業関係にあります。私が本部の経営者なら中労委と同様「団交ではないが、皆さんと種々の課題について話し合いの場を持ちたい」としますね。最近のギスギスした社会の一つの象徴でしょうか。多いですね、

 

 マスコミで優れた経営者として紹介される新興企業の経営者がいます。なりなりの確率で、このうちの何人かは、法令違反/不適切発言等々でバッシングされることがあります。持ち上げて落とすマスコミも不快ですが、こういう人たちのやり方も「儲けるだけでいいのですか?」と思ってしまい、不快になります。

 

 “村上ファンド”の村上氏が逮捕時に「お金儲けは悪いことですか?」と言いました。悪いことではありません。寧ろ企業にとって利益を上げることは“善”です。儲け方が問題なのです。数学的に言うと利益を上げることは“必要条件”でしかなく、“必要十分条件”ではないのです。十分となるためには法令を遵守する、社会的意義を実現する等々のことも必要なのです。“車の両輪”なのです。

 

 私も経験しましたが法令順守にはコストがかかります。環境対策・労働者保護を考えれば明らかです。これを疎かにすれば、その分コストは低減し利益が出やすくなるのは必定です。百歩譲って個人商店の時代はまだしも、ある程度社会的に認知されてきたら、まず法令順守等、上記十分条件に配慮することが大事です。そういうことで利益を上げている会社/経営者を見ていると「そうなことをするなら“馬鹿でもチョンでも”儲けるよ」と言いたくなります。よくないこととは思いますが、最近マスコミの寵児となっている経営者がいると「裏で胡散臭いことをしているのではないか」とすぐに考えてしまいます。

 

 今話題の自動車会社でも優れた経営者と今でも冠の付く会長がいましたが、私には「社員の首を切っただけでないの、そうなら儲かるよ」と言いたくなります。実際はそうではないのでしょう。実際社員を減らしてもほぼ同じ生産台数等維持したわけですから。

 

 コンビニに話を戻すと、特に都市部では24時間営業と閉店する店を分けたらどうでしょうか。必要なら従業員を融通しあえばよいのですから。工夫すればと思ってしまいます。今回はコンビニの話から、また、社会に対する私の愚痴となってしまいましたが、本質を見抜く眼力を持ちましょうということで終了とします。

 

 

(大雑把次郎)

 

 

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