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鉄鋼業界の大転換と対峙する、鋳鉄向けフェロアロイのトップメーカー大阪特殊合金(OTG)

2020.07.10 11:38

 大阪梅田に本社を置く、大阪特殊合金株式会社(資本金3億円)。創業1961年(昭和36年)、約60年の歴史を持つ合金鉄・母合金のトップメーカーだ。生産拠点は大阪、福井、ブラジル、中国など。昨今の需給や新型コロナの影響などを、代表取締役の宮脇成志氏に聞いた。

 

 

写真ブラジル工場で「ベースメタル」にあたるフェロシリコンを一貫生産

 大阪特殊合金(OTG)は、ダクタイル鋳鉄の黎明期より、鋳鉄の溶湯処理用添加剤の専業メーカーとして、顧客のニーズに合わせた溶湯処理用添加剤を開発し、つねに業界のトップシェアを維持している。


 細やかなサポートの営業体制のバックアップの下、最高の鋳物作りの良きパートナーとして、単に添加剤を販売するだけではなく、溶湯処理の最適な方法や合金組成を提案している。

 

 現在の主なディビジョンは「フェロアロイ(合金鉄)事業(球状化剤、接種剤、添加剤)」、「マザーアロイ(母合金)事業」「コアードワイヤー(溶湯への添加作業が容易に行えるコアードワイヤーの製造販売)」となっている。

 

 納入先は鋳物メーカーが多く、その他は特殊鋼メーカー、高炉メーカーとなっている。他社があまり扱わないような品目が多く、ある意味ニッチな業種といえる。

 

 大阪特殊合金が製造する数々のフェロアロイ、マザーアロイの母材となる「高品質フェロシリコン」は、同社のブラジル工場(委託先のイノニブラス社)で生産されている。これが福井工場(勝山・高島)に入荷され、ここで溶解→成分調整がなされて、顧客の要求する特殊合金が製造されるのだ。

 

 「このブラジルで製造するフェロシリコンが、私たちにとっては、いわゆるベースメタルにあたるものですね」(宮脇氏)

 

 ちなみに、特筆すべき点としてブラジル工場では、最先端のクローン苗技術により育てられたユーカリ樹木から「木炭」を製造し、炭素素材としてアーク炉で使用している。積極的な植林により還元剤の自給化を達成。約10,000ヘクタールの広大な土地で、使用する木炭を生産、供給する体制が整備されている。

 

 コロナショックの影響で、同社のフェロアロイ販売は3月頃から下落したという。ただしこの下落傾向は、コロナショック以前から見られていた。かねてからの鉄鋼業界の構造的な不況、大減産がその原因だ。

 

 前記のブラジルでのフェロシリコン生産は、ほぼ横ばいの状態が続いたという。

 

 「工場の立地する街では、それほどコロナの影響は出ていませんが、駐在員は全て帰国させました。しかし、いつ戻るかは分からない状態です」(宮脇氏)

 

 国内においても、まだ営業所での出張を、やっとスタートさせたところだという。エンドの需要は自動車が半数を占め、他は建設機械などになる。自動車向けは、各工場が操業を控えていたため、かなりブレーキがかかったという。建設機械は、良いときと悪いときが極端に来るものだが、コロナの影響で同じく大きく下落した。

 

 

写真鉄鋼向け需要弱く、チタンスクラップは買い控え状態

 また同社ではフェロチタン用のチタンスクラップの購入も行っているが、現在は買い控えの状態にあるという。航空機の部品メーカーおよびスクラップディーラーのチタンスクラップが主で、福井工場で溶解後に高炉メーカーなどに販売している。しかしその高炉メーカーが構造的縮小期にあるためフェロチタン需要も落ち込んでおり、伴ってOTGのチタンスクラップの購入も減少しているのが現状。

 

 いまチタンスクラップは価格が下がっており、かつ輸出も奮わない。そのため、国内メーカーは「買い時」であるのだが、大阪特殊合金では、前記のように買い控えしているという。現状ではチタンスクラップの置き場所さえも確保できないのだという。

 

 日本のフェロチタンの生産の約半数を担っているという同社(残りの半分は輸入)。鉄鋼業界の大転換への対応など、課題は多く、新たな戦略を練っている最中だと、語る。

 

 

(IRuniverse kaneshige)

 

 

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