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ワールドリアルタイム再生エネルギー#6豪州、BOSCH、Co2ウォッカ

2020.09.14 12:54

 各国で発信される再生エネルギーニュース。今回、オーストラリア、ドイツ、アメリカ、などから。

 

 

豪州、潮力発電の可能性探る エネルギーミックスの切り札になるか 豪州

 CNNニュースによると、 オーストラリアといえばビーチやサーフィンで有名だが、海はサーファーの楽園であるだけではない。海がもたらす潮の流れは、再生可能エネルギーの源でもあるのだ。

 

 今、オーストラリアの多くの企業が、潮流の可能性を生かしたビジネスを展開している。シドニーに拠点を置くマコエナジーもその1社だ。同社は、直径2~4メートルの水中タービンを製造している。流水の中で作動するタービン1基で最大20世帯の消費電力をまかなうのに十分な発電が可能だ。

 

 マコエナジーのタービンは、流れの遅い水の中でも発電できる設計になっており、海だけでなく川や灌漑(かんがい)用水路でも使用可能だ。

 

 潮力エネルギーは、まだ生まれて間もないエネルギーだが、今後オーストラリアの化石燃料への依存度を下げるのに役立つ可能性がある。

 

 オーストラリアの環境・エネルギー省によると、2018会計年度(2017年7月~18年6月)の同国の一次エネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合はわずか6%で、さらに同会計年度の年間発電量に占める再生可能エネルギーの割合も17%だった。これは、同国に安くて豊富な石炭資源があることが一因だ。

 

 しかし、オーストラリアにおける再生可能エネルギーの導入量は増加しており、同会計年度に風力発電は20%、太陽光発電は23%それぞれ増加した。

 

 潮力発電については、まだいくつかの試験計画を通じて検討を開始したばかりだが、潮力発電には他の再生エネルギーにはない大きな利点がある。それは予測可能性だ。太陽は雲に隠れてしまうこともあるし、風は吹かないこともあるが、海は予測可能な潮流で動く。

 

 大規模な潮力エネルギーシステムの導入には莫大な費用がかかる。2011年に完成した世界最大の潮力発電所、韓国の始華湖(シファホ)潮力発電所の建設費用は約3億ドル(約323億円)だった。

 

 現在オーストラリア政府は、さまざまな海洋エネルギープロジェクトに投資を行っている。この取り組みを通じ、政策立案者たちは潮力や波力が国のエネルギーミックス(多様なエネルギー源を組み合わせて電気の安定供給を図る)にいかに寄与するかについて理解を深められるとしている。

 

 

ボッシュ、燃料電池パワートレイン生産へ…2022年からトラック向けに ドイツ

 レスポンズニュースによるとボッシュ(Bosch)は2022~2023年から、トラック向け燃料電池パワートレインの生産を開始する計画を発表した海外からの投資を制限したり、中国の大手企業を優遇し、欧州企業を排除している業種は増えているとし、再生可能エネルギーや通信など成長の余地が大きいハイテク部門は外資を締め出す傾向にあるとの見方を示した。

 

 ボッシュによると、バッテリーの重量、長い充電時間、現在の技術による航続の制約などを考慮すると、電動パワートレインは大型トラックには、まだ最良の選択肢とはいえないという。しかし近い将来、ボッシュの燃料電池パワートレインが、40トントラックで1000km以上の航続を可能にする。燃料電池パワートレインは、再生可能エネルギーを用いて生成された水素を動力に、クライメートニュートラルな輸送を実現する。

 

 水素は高いエネルギー密度を持つ。1kgの水素は、3.3リットルのディーゼル燃料に匹敵するエネルギーがある。100km走行するために必要な水素は、乗用車なら約1kg、40トントラックでも約7kgだ。ディーゼル車やガソリン車と同様に、わずか数分で水素タンクが充填され、走行を続けることができる。

 

 パワートレインの環境保全性と収益性を考えるうえで、決定的な要因のひとつとなるのが効率性だ。内燃機関搭載車よりも燃料電池車のほうが、効率が約25%向上する。回生ブレーキを使用すると、効率性はさらに高まる。電気を直接車両に蓄え、推進力として利用できるEVは、さらに高効率という。

 

 しかし、エネルギーの需要と生産は必ずしも時間と場所が一致しないことから、風力や太陽光発電所で生成された電気は提供先が見つからず、貯蔵もできず、利用されずに終わってしまうことも少なくない。ここで、水素が本領を発揮するという。余剰電力を利用して水素を分散的に生成し、柔軟に貯蔵・運搬できるためだ。

 

 ボッシュは2022~2023年から、トラック向け燃料電池パワートレインの生産を開始する計画を発表した。ボッシュは、毎日重い荷物を長距離輸送するなら、燃料電池が第1の選択肢になる、としている。

 

 

世界初のカーボンネガティブ蒸留酒、CO2から作るウォッカ アメリカ

 フォーブス誌によるとニューヨークのスタートアップ「エア・カンパニー(Air Company)」は2020年8月26日、「エア・ウォッカ(Air Vodka)」の小売り販売を正式に開始した。併せて、エア・ウォッカが購入できるeコマースプラットフォームも立ち上げた。このウォッカは、同社にとって初の一般消費者向け商品だが、数あるウォッカブランドの中でもひときわ注目を集めている。なぜなら、エア・ウォッカは気候変動と戦うウォッカだからだ。

 

 エア・ウォッカの原材料はたった2つ。二酸化炭素(CO2)と水だ。通常のウォッカの製造工程を考えれば、不思議なまでにシンプルだ。ウォッカを製造するときはたいてい、糖質かでんぷん質が含まれた原材料を発酵させてから、蒸留してアルコール濃度を高める。

 

 一方、エア・カンパニーの新しいウォッカは、異なる製造工程を経て作られる。同社では、太陽光発電による再生可能エネルギーを活用した、独自の特許製法が用いられているのだ。

 

 同社の製法ではまず、CO2を空中から抽出し、それを純粋なエタノールへと変えて、ウォッカにする。製造されるエア・ウォッカ1本あたり、温室効果ガスが1ポンド、空中から除去されるので、世界初のカーボン・ネガティブな(排出よりも除去する二酸化炭素が多い)蒸留酒ができると同社は説明している。

 

 そうした工程を経て生まれるのが、80プルーフ(アルコール度数40度)のウォッカだ。純度がきわめて高く、イギリス版『GQ』に言わせれば、その味は「まるで水のよう」で、「雑味がなく、光の破片のように切れ味がいい」という。

 

 この革新的な製品により、エア・カンパニーは、賞金2000万ドルを競い合う「Carbon XPRIZE」の2020年ファイナリストとなった。Carbon XPRIZEは、米電力会社NRGエナジーと、カナダのオイルサンド技術革新同盟COSIAが出資して行われる世界的コンテストで、排出されるCO2を使用可能な製品へと転換できる画期的な技術に与えられる。

 

 とはいえ、エア・カンパニーは単なるウォッカ・メーカーではない。同社を率いる共同創設者の最高経営責任者(CEO)グレゴリー・コンスタンティンと最高技術責任者(CTO)のスタッフォード・シーハンは、「未来の形成に役立つ製品を概念化し創造する、ニューヨークのテクノロジー&デザイン企業」を自称する。

 

 エア・カンパニーは、持続可能なスタートアップとして、独自の特許技術を開発している。それらはすべて、空気中の二酸化炭素を、付加価値のある製品へと転換して世界に役立てるという使命を念頭に設計されている。私たちは今後、香水や、エタノールベースの一般消費者向け商品をはじめとするほかの同社製品を目にすることになるかもしれない。

 

 エア・ウォッカは現在、同社のeコマースサイトから直接購入できる。または、ニューヨーク在住者なら、アルコール飲料の通販を行う「Minibar」や「Drizly」のアプリやサイトでも入手可能だ。直接購入したい人のために、ニューヨークとニュージャージーにある一部の小売店でも取り扱っている。

 

 カーボンネガティブのエア・ウォッカは、750mlのボトル入り。価格は、供給量と店舗によって異なるが、同社のeコマースサイトなら1本65ドルから74.99ドルだ。エア・ウォッカは、ロックで飲むのが断然おススメだが、雑味のないフレーバーを損なわない、マティーニのようなカクテルでも楽しめる。

 

 

(Francis Roman)

 

 

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