高機能素材展は抗菌素材展?withコロナ時代に抗菌カッパー
2020.12.03 17:00
というほどに2日から幕張メッセで開幕している高機能素材展は各社とも抗菌を売りとした展示が目立つ。とりわけ金属で最も抗菌能力が高いカッパーは、日本銅センターがここぞとばかりに抗菌カッパーを全面的にアピール。
ここでは、日本銅センターの小澤隆技術開発部長に詳しく話を伺った。銅業界としてはそれこそ30年前から抗菌カッパーをアピールしてきたのだが、これまでは一種の趣味的な捉え方だったのが、この想定外のコロナ感染拡大で、ようやく陽の目をみるようになってきたという。withコロナ時代に抗菌カッパー。抗菌市場で新たなアプリケーションを獲得できるかもしれない。いちカッパーファンとしても期待大だ。
実際、さまざまな抗菌カッパー製品が展示されていた。ナメクジ退治にカッパーでドーダは素晴らしいネーミング。小型ゲーム機にも抗菌カッパーが使われており、プラスチックにカッバーを吹き付けたもの、ステンレスのドアノブに銅箔シールを貼るものと様々な抗菌カッパー製品が光輝いていた。
しかし課題もあるという。ひとつはやはりコスト。電気銅が3日現在でキロ830円という高さゆえ、抗菌性能が高いとわかっていても採用をためらう企業は少なくない。また、カッパーの性質として使うたびに黒く変色していく問題もある。変色を避けるためにニッケルを10%配合した、いわゆる洋白で作ったボールペンは一本2000円。
良いものだがちよっとお高い、という印象は否めないが、このあたりはカッパー業界と大学の研究機関などで共同開発していく余地はある、とは大手銅製品メーカーのお話もあった。
詳細は別途レポートしたい。
(IRUNIVERSE YT)
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