三井化学と日鉄ソリューションズ サプライチェーンの最適化で協業開始
〜DXの活用により数十億円規模の改善効果を見込む〜
三井化学株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:橋本 修)と日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長: 玉置 和彦、以下「NSSOL」) は、 8月21日、サプライチェーン領域における業務効率化および意思決定の高度化* に向けて協業を開始したと発表した。
同協業では、 NSSOL が有する高度な数理最適化技術および業務設計力と、 三井化学の製造・物流現場に根差した知見を融合させることで、 実行可能性の高いソリューションを構築し、 生産性向上とコスト削減の両立を目指す。
すでに三井化学の一部の拠点で行った PoC (概念実証) では、 1拠点あたり年間数億円規模の業務改善効果が見込まれる結果を得ている。 今後、さらに複数の拠点へ展開することにより、 三井化学グループ全体で数十億円規模の効果が期待できると見込んでいる。
* 意思決定の高度化 ビジネスや組織において、 複雑な要因を考慮しながら最適な選択肢を導き出すため、AIやデータ分析を活用して、より効果的かつ迅速な意思決定を行うプロセス手法
■ 協業の内容
三井化学では、需要変動や生産能力への対応を行う際、 経験や属人的なノウハウに頼った意思決定が多く、迅速性や正確性の面で課題があった。
今回の協業では、これまで三井化学社内で開発してきた生産計画最適化プログラムをベースに、 NSSOL が有する優れた数理最適化アルゴリズム (生産スケジューリング・在庫配置の最適化・原材料制約を考慮した多品種調整など)の技術を活用し、計画業務におけるデータに基づく迅速かつ精緻な判断を支援する仕組みづくりを進めている。 2024年秋より検討を開始し、三井化学グループの国内製造拠点における樹脂製品の生産・在庫管理業務を対象に、段階的にPoC (概念実証) を実施している。
一例としては、月単位での生産量を需給バランスに応じて見直すことで在庫の過不足を抑制したり、 生産順序を最適化することでロスや切替工数を削減するなど、 生産スケジューリングの高度化に取り組み、 現場実装を見据えた実運用フェーズへの移行を進めている。
(IR universe rr)
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