工作機械工業会1月受注速報 1月61.4%増1431億円、1400億円超えは2ヶ月ぶり
1月受注は1431億円(61.4%増)、15ヶ月連続増加し外需が2ヶ月ぶり日950億円超に
2/9の15時に日本工作機械工業会の2022年1月受注速報が開示された。1月受注は143億円(61.4%増)と、15ヶ月連続で前年同月比プラス。2年前比較でも77%増と10ヶ月連続で2年前の同月比2桁増を確保した。また3年前のピーク時同月比14.1%増となった。
内訳は外需が987.35億円(58.7%増)と15ヶ月連続増加し、2ヶ月ぶりに950億円超となり、1月として2018年水準に。内需は443.51億円(68.0%増)で11ヶ月連続プラスとなったが、前月比では13.4%減で、5ヶ月ぶりに500億円を割り込んだ。2年前比では49.9%増も、ピーク年3年前比では5.2%減に止まる。
主要7社の1月受注397.5億円(59%増)と14ヶ月連続増
日刊工業新聞がまとめる主要工作機械7社の1月受注実績(2/10発表)は397.5億円(59%増)と14ヶ月連続プラスとなった。内訳は輸出253億円(50.3%増)、国内144億円(77.0%増)となった。
企業別ではオークマが87.2%増、牧野フライス80.1%増、OKK80.4%増、日本電産マシンツール73.7%増などの一方、中国寄与の大きいツガミは11.9%増に止まっている。なお日本電産マシンツールが海外分と合わせた数字の開示に変更している点は注意する必要があるが、日本電産グループとしてOKKと合わせジェイテクト水準の規模になっている。
12月工作機器生産は176億円(40%増)、21暦年は1967億円(49%増)と歴代2位水準
工作機械に関連する工作機器も、日本工作機器工業会が2/4に発表した21年12月の生産額が176億円(40%増)と12か月連続増加に。主力ボールネジが13ヶ月連続プラスで前年同月比74%増の35.4億円、直動軸受14ヶ月連続で同月比プラス、47%増の59.1億円となった。生産に先行する受注ではさらに伸び率が高まっている模様。直動、ボールネジは受注急拡大の半導体製造装置向けやマテハン搬送などでも多く利用され、電動化や精密制御の中で、用途拡大も加速している。
2021暦年では1967億円(49%増)と、2000億円には届かなかったものの、ピーク時2018年の2237億円に対し87%水準となり、2017年の1919億円を抜いて歴代2位の生産金額となった。
金属加工機械として鍛圧機械受注は54.1%増の216億円
工作機械と同じ金属加工機械として、鍛圧機械の受注も回復している。2/8に発表された日本鍛圧機械工業会の22年1月鍛圧機械受注は、機械全体で前年同月比54.1%増の215.78億円と13ヶ月連続プラス、12月比では19.9%減となった。
国内は115億円(83.6%増)と11ヶ月連続プラス、20/1比でも60.1%増に。一般機械3.0倍、電気2.3倍、金属89.1%増などが高い伸び、自動車は30.0%増。輸出は101億円(30.2%増)、内訳は、主力中国向けが50.8%増、北米3.5倍、インド3.0倍等が目立つ。機種別内訳はプレス機械が137億円(43.2%増)、中型プレス2.8倍などが目立つ一方、小型、超大型はマイナス。板金系は79億円(77.4%増)と、パンチング機械81.0%増、レーザ・プラズマ93.3%増など目立つ。
(H.Mirai)
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