企業とアジア系人材のベストマッチを追求する三徳
日本に在住しているアジア系の方々は、国籍別にみていくと、最も多いのは「中国」で66万7,475人。日本に住む外国人の4人に1人の割合です。次は「韓国」「ベトナム」「フィリピン」「ブラジル」の順番です。日本の少子高齢化と国際化によって、この傾向は長期化される見通しです。
日本の長期的な労働力不足を補うべく12年前からアジア系の人材派遣業を展開している株式会社三徳(東京都港区)の大塚和森専務は、日本企業に優秀なアジア系(特に中国、ベトナム系)人材を派遣することを是として日々企業と人材とのベストマッチを図っています。
ちなみに大塚専務は遼寧省出身の方で日本には15年住まわれています。だから中国人やベトナム人の考え方、日本人の考え方も熟知している方です。三徳の段元東社長も中国の方ですが、IT系企業を立ち上げたあとに、大塚氏とこの三徳を立ち上げました。まだ立ち上げて1年ということですが、工場系勤務を中心にリサイクル企業にも人材を派遣しているそうで、今年はリサイクル企業への営業アプローチを強めているとのことです。その株式会社三徳にお邪魔してお話を伺いました。
(左:大塚専務 右奥:段社長)
MIRU 御社での実績は?
三徳 大塚専務 「この会社の前からやっている人材派遣会社から含めると数十社の顧客があり、今も増え続けている状態です。登録している人材は日本全国で3000人ほどおります」
MIRU 国別でいうとどこが多いでしょうか?
大塚 「やはり中国系が一番多く、次いでベトナム、ネパールの方ですね」
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外国人労働者からすると、日本は全くの異国です。言語だけではなく、文化も大きく異なる。このため、労働者が安心して働けるよう派遣人材のその時の状態を把握することが大事だと感じますが、大塚専務は適時、企業、労働者双方の相談やトラブルに対応し、定期的に連絡や訪問を行っているそうです。このあたりが三徳の信頼性の証なのでしょう。
「三徳」を設立した段社長と大塚専務は、昨今の日本に必要なのは、外国人の適材適所的配置だと強調します。大塚専務は、12年間積んできた人材派遣のノウハウと独自のネットワークを用いて、「三徳」を唯一無二のアジア系人材派遣会社にしたいと考えています。「三徳」の三つの強みは、「おもてなしの構え」(「日本のマナーを前提にしたコミュニケーション能力」)、「ベストマッチ」、「アフターフォロー」。
「三徳」という社名の由来は、徳育、徳性、徳用、からきているといいます。
段社長が作ったデータベースにより、三徳には前述したように3000人程度の登録スタッフを抱えています。全国の20代から40代、50代まで工場、ホテル、ITなど様々な事業所へ派遣しています。基本的に派遣人材となる対象は在留資格を持つ 、日本語をある程度使えることです。ここが昨今問題になっている技能研修生とは決定的に違うところです。なので、使う側も安心して人材を使うことができるのです。また、労働者も事業所を選ぶことができます。ゆえに三徳の場合は企業と労働者の間でのトラブルはほとんど起きないのです。
三徳の場合、派遣先は主にサービス業からリサイクル工場まで多岐にわたっています。どちらかといえば、日本人が積極的には行かない職種の現場を得意にしているようです。
従って、彼らが今注力しているのはリサイクル企業の現場。すでに自動車の解体工場や、総合リサイクル企業の現場にも三徳から人を派遣しています。そこでは非常に好評を得ているとのことです。
MIRU 三徳の強みは?
大塚 「まず、企業から発注があって2週間以内に人材をそろえることができること、と現場に行くまでの送迎車の手配などもすべて三徳でセットします」
MIRU 最後にお伝えしたいことは?
大塚 「私は今のウクライナの方々もそうですが、スリランカの方など、難民になっている国の方々を積極的に受け入れていきたい。人材派遣で難民支援をしたいと強く願っています」
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取材後記
ということで、単なる人材派遣会社とは一味も二味も違う三徳のきめ細かいサービスは、日本の企業文化、マナーも熟知しているから出来るものです。任せて安心、の三徳、問い合わせてみる価値はあるでしょう!
(MIRU 曽思易)
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曽思易
1995年生まれ、中国広州育ち
2017年 イギリスシェフィールド・ハラム大学ジュエリー・デザイン学部卒
2022年 東京芸術大学大学院映像研究科修了
元々多様な文化や言語などに興味を持っていて、中国語、英語、韓国語、日本語が使えます。趣味は古着、映画、卓球。
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