23年1‐3月期対日アルミ新地金プレミアムは5期連続の下落で80ドル台へ
2023/01/06 19:27
いまだ確定はしていないが、23年1-3月期の対日アルミ新地金プレミアムは5期連続の下落が確実視されており、2020年以来のトン当たり80ドル台となることが濃厚となっている。
関係者筋によると「スポット価格も80ドル前後で推移しているが、やはり日本での新地金需要が不振。自動車を筆頭に弱い。国内港湾在庫も高水準。22年12月末では40万トンに近い在庫量になる可能性がある」とのことで、先に86ドルで決めた圧延メーカーもいたようだが、交渉はいまなお続いており、80ドル前半で着地する方向だという。
対日アルミ新地金プレミアム価格の推移 $/ton
SPOTプレミアムは下図の通りで欧州向けも日本向けとは異なり水準が高いが昨年5月末の600ドル前後から足元は270ドルまで下落。欧州でのアルミ減産も需要が伸びていないためプレミアムも下落。日本向けも昨年4月には170ドルをつけていたが、足元は80ドルと半値まで落ち込んでいる。
欧州&日本向けの新地金プレミアムSPOT相場の推移
(日本国内のアルミ新地金港湾在庫の推移 トン)
(丸紅調べ)
そして前述した国内の新地金港湾在庫だが、昨年11月末で378,550トン。
ピークは8月の399,800トンだったが、12月末はこれに迫るものになる可能性が高い。仮に40万トン台まで増えれば2015年以来となる。
(IRUNIVERSE YT)
関連記事
- 2025/08/01 2025年7月LMEアルミ&NSP相場推移 3カ月続伸、銅高に連れて
- 2025/08/01 アルミ合金&スクラップ市場近況2025#14 国内・海外原料高でコストプッシュ型の色合い鮮明に
- 2025/08/01 日新工業、ナゲット事業の歩み加速へ――アルミナゲットライン更新、投資額は約4千万円
- 2025/07/31 日軽金HD:26/3期1Q決算説明会を開催。業績見通し据え置き
- 2025/07/31 住友電工:26/3期1Q決算説明会を開催。関税影響等を加味して業績見通しを修正
- 2025/07/31 欧米、「金属同盟」発足か 中国デフレ輸出に対抗、銅などに減税対象を拡大も・外電
- 2025/07/28 LME Weekly 2025年7月21日-25日 米関税交渉進展期待もドル高などでCu小反落
- 2025/07/22 LME Weekly 2025年7月14日-18日 ドル安、強気強気米住宅着工件数でCu反発
- 2025/07/21 2025年5月 アルミUBC輸出統計分析 減少も累計数量は前年超え維持
- 2025/07/18 夏場のUBC商戦、発生増の時期に300円超のメーカー買値――「ここまでくると投機や仮需」