ステンレス意匠鋼板メーカー@日鉄ステンレスアート
NIKKEI MESSE街づくり・店づくり総合展が本日3月3日(金)午後4時半まで東京国際展示場・東京ビッグサイトで開催されている。日鉄ステンレスアート㈱は、2023年2月28日〜本日3月3日まで開催されている「第29回建築・建材展2023」に出展した。
日本経済新聞社主催による、
これからの日本の街づくり・店づくりを支える様々な技術・製品・システムが集まる
「日経メッセ 街づくり・店づくり総合展」[「JAPAN SHOP」、「建築・建材展 」、「ライティング・フェア」、「IFFT 東京国際家具見本市」、「リテールテック JAPAN」、「SECURITY SHOW」、「フランチャイズ・ショー」の7展示会で構成]が、東京ビッグサイトで2023年3月3日(金)午後4時半まで開催されている。
最終日の3月3日(金)に、第29回建築・建材展2023を訪問した。
今回注目したのは、研磨柄と彩色の組み合わせの多彩さをPRするため15種類の鋼板で製作された『屏風パネル』であった。近年チタンの彩色が注目されているが、“ステンレス鋼板も同様に酸化膜厚みを変化させることで様々な色調を生み出すことができるはずである。”と思い、一番に訪問した。
日鉄ステンレスアートは、前身は月星アートであり、親会社が日新製鋼から日鉄ステンレスとなったことで、名称が変更された。1969年の創業以来、ステンレス意匠鋼板を提供している。
<会社概要>1961年 大阪に「ステンレスアート株式会社」を設立。1964年に「月星アート工業株式会社」に社名変更。2020年に「日鉄ステンレスアート株式会社」に社名を変更した。
用途の6割は、エレベータ及びエスカレータの昇降機、その他、建材、店舗、住設機器、暖房機器などに用いられている。
日鉄ステンレスアートでは日鉄ステンレス(株)が提供するSUS304を用いて意匠性ステンレス鋼板を製造している。
意匠性ステンレス鋼板を支える三つのコア
その1 表面仕上げ
ステンレスの表面に研磨加工を施し光沢及び陰影を付与。または、エッチングで微細な凹凸を付けて質感を表現する。
その2 色彩コーティング:2種類の製品がある。
- 化学発色法を用いた“ファインカラー”。クロム酸と硫酸の混合溶液に浸して、酸化皮膜を成長させる方法。膜の厚みを変化させ、干渉現象により発色させるもの。可視光の吸収率約96%のブラックステンレスが新登場。MOA美術館、MITSUKOSHIのエントランスなどにも使用されている。
- 真空スパッタリング法を用いた“ノイエス”。ステンレス鋼板の表面に窒化チタンの膜をコーティングして色をつける方法。バイオレット、ゴールド、オーシャンネイビーなど、ステンレスの化学発色では難しい色合いを出すことができる。光による色あせも無い。
その3 機能性コーティング
ステンレス意匠鋼板は、指紋などの汚れに弱い。“ファインガード3”は、親水性のある透明なガラス質の膜でコーティングすることによって、汚れを簡単にふき取ることができる。
写真の屏風は、ほとんどが“ノイエス”であった。
ステンレス化学発色を期待した筆者であったが、やはり、ここでも、チタンの発色にはかなわなかったようである。
ステンレス関連で、“締結”トータルアドバイザーである株式会社ミヤガワを訪問した。
ネジの記事を専門としている新聞社の記者くんが、ネジのアップ写真を撮影していたので便乗したものである。
株式会社 ミヤガワは、1926年3月創業者 宮川道之助が大阪市南区高津町に於いて創立した会社であり、操業92周年を迎えた。
<ステッチャーシリーズ>
右写真にある、このネジは、薄鋼板締結用ビス:ステッチャーシリーズといい、薄い板2枚を、精度よく、薄い鋼板を縫い付けるように、パチッと締結できるものであると、記者くんに教えてもらった。
薄鋼板締結の際、これまでのネジ先形状(とがり先)であると、施工時に取付部材のジャッキアップ減少が発生してしまい、施工性の悪化を招く。この現象を抑制するために開発されたのがステッチャーシリーズとのこと。ねじ先に秘密があったので、アップで撮影していたのだと納得した。
筆者はいただいたリーフレットより引用した。
<コードレックス>
コードレックスは施工性の追求により、ねじ穴形状を四角形としたもののなかでも、更にナメにくく、コケない(上から押し付けた時に転ばない)、高い位置のねじ締めをする際にネジがドライバーから落下しない、施工性が更に進化したものである。
素材にはSUS410が使用されているものもある。日鉄ステンレスの二相ステンレスがAAA(トリプルA)として、パネル展示されていた。
締結時は四角穴用ビットで締結するためカムアウトしない。アフターケア時には市販の十字穴用ドライバーが使用できる。
現在、2時半である。
本日は4時半で終了となるためであろうか、入場者が殺到している状況である。最終日に来場したことが無いので、通常がどうであるかわからないが、
会場の様子を見に行くこととする。
(IRUNIVERSE tetsukoFY)
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