キリンビール 日本初、飲食店ビールサーバー使用の3ℓPETボトルでケミカルリサイクル樹脂を導入
キリンビール株式会社(社長 堀口英樹)は、キリンビールが飲食店で展開する「Tap Marché(タップ・マルシェ)」および「TAPPY(タッピー)」のビールサーバー用容器として使用している3Lのペットボトルにおいて、ケミカルリサイクル樹脂を導入する。酒類のペットボトルにおいてケミカルリサイクル樹脂を導入するのは、日本初となる。(同社調べ)
キリングループは、2020年2月に社会と企業のレジリエンス強化へ向けた新たなビジョン「キリングループ環境ビジョン2050」を策定し、「容器包装を持続可能に循環している社会」を目指すことを宣言している。また「キリングループ プラスチックポリシー」では、2027年までに日本国内におけるPET樹脂使用量の50%をリサイクル樹脂にすることを掲げている。この目標達成への一環として、3Lペットボトルにケミカルリサイクル樹脂を導入した。
現在広く用いられているメカニカルリサイクルは、繰り返し再生することでPET樹脂の品質が低下すると言われている。これに対してケミカルリサイクルは、廃ペットボトルの解重合(化学分解処理)を行い、PETの中間原料まで分解、精製したものを再びPETに重合(合成)することで、廃ペットボトルを精製度の高いPET原料に再生することができまる。
「Tap Marché」は、同社が開発した1台で4種類のクラフトビールが提供できるディスペンサーを活用し、飲食店が複数のラインアップの中から自店にあった商品を選び、料理とクラフトビールを合わせた多様な提案が可能なクラフトビール提供サービス。容器については、複数のクラフトビールの販売に適した3L小型ペットボトル容器を採用し、省スペースで容易に個性豊かで多様なクラフトビールの提供が可能だ。
*「タップ・マルシェ」と中に収容する3Lぺットボトル
「TAPPY」はおいしい生ビールを提供するとともに、飲食店が抱える労働力不足などの社会課題を解決する次世代ビールサーバー。コロナ禍で飲食店訪問頻度が減少し、1樽あたりの消費期間が長期化していた中、小容量な3Lペットボトルを採用することで、大樽に比べて1本を使い切るまでの期間が短いため、よりおいしい生ビールの提供が可能。また従来の樽詰生ビールサーバーに比べて商品の取り付けやサーバー洗浄が簡易であり、3Lペットボトル容器も、軽量で持ち運びが簡単なことから、飲食店の課題でもある労働力不足の解決にも貢献している。飲食店従業員の樽詰生ビールサーバーにまつわる作業時間は平均で年間約80時間※1の削減が見込める。さらには、洗浄や容器交換に伴うフードロスの削減も見込める。 ※1キリンビール調べ
* 「TAPPY」と中に収容する3Lぺットボトル
今回3Lぺットボトルにケミカルリサイクル樹脂を採用することは、容器の持続的な循環につながり、ひいては飲食店への持続的なサービス提案にもつながる。
(IR universe rr)
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