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2030年問題をはじめとした再エネ廃棄・リサイクル制度設計へ具体化急ぐ――環境省・エネ庁

 環境省と経済産業省資源エネルギー庁は24日、「第1回 再生可能エネルギー発電設備の廃棄・リサイクルのあり方に関する検討会」を開催した。2030年問題とされ当面の焦点になっている太陽光パネルの大量廃棄問題を巡っては2035年以降ピークを迎え、最大で年間80万トンに上るとの試算が示された。検討会では太陽光、風力発電設備などの適切な廃棄・リサイクルの制度設計へ今後議論を深めることになる。2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて再エネを巡る資源循環の基盤づくりが動き出した。

 

 同日の検討会には、メインテーマになった太陽光を巡りそのパネルの大量廃棄時期・規模について、両省それぞれの試算が示された。時期については2035年以降で一致したが、その規模はばらついた。資源エネルギー庁が示した予測(=NEDO:国立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の推計)では35∼37年頃にピークを迎え、年間約17万∼28万トン程度、それは産業廃棄物の最終処分量の1.7∼2.7%に相当する量とした。

 

 一方、環境省は2030年代後半、年間の排出量は50~80万トンになるとの試算を示した。前提とする仮定の違いによるとみられるが、改めて2030年問題の深刻さを裏付けた形だ。

 

 

 2030年問題として、再エネ発電設備を巡って将来の廃棄などに地域社会で懸念が高まっている点については次のような資料も示された。主な相談内容の9割が太陽光関連で、図にある通り、「故障・管理不全」「有害物質」「将来の懸念」がその上位を占めているという。

 

 

 同日の検討会では、そうした足元の状況を踏まえて、しっかりとした回収態勢づくりを進め、埋め立て処理を前提としないリサイクル、循環経済へのシナリオを描く必要性が指摘された。

 

 特に、太陽光パネルの種類ごとに異なるものの、それに含まれる可能性のある有害物質、鉛、セレン、カドミウム、ヒ素などの情報を開示するようメーカーに求めるべきとの意見が出た。企業秘密との関係もあるが、輸入業者も含め、その開示を義務化すべきとの指摘もあった。

 

 また、パネルの廃棄に当たって設備に精通した発電事業者に「絶縁措置」を実施するよう求めるべきとの意見も出た。リサイクルを軌道に乗せるためには、欠かせないポイントとされた。

 

 検討会における論点は以下の通り。

 

1.太陽光発電設備関係

(1)大量廃棄に向けた計画的な対応

〇現在の発電事業の廃止から、太陽光パネルの安全な引渡しや廃棄に至るまでの一連の流れを詳細に把握した上で、将来に渡る影響を検証・分析し、廃棄・リサイクルに係る中長期的な計画を策定すべきでないか。

〇その際、現状の設置形態や規模別の導入状況等を整理した上で、今後の太陽光パネルの排出量見込みの精緻化を図ることや、リユース及びリサイクルの技術動向やコストの実態を把握した上で、対策を検討すべきでないか。

〇加えて、リサイクル施設や、管理型処分場のキャパシティの見込みを踏まえた上で、将来の太陽光パネルの大量廃棄に向けて、どのように計画的な対応を進めていくべきかを検討すべきでないか。

〇地域によって、排出される太陽光パネルの量や、廃棄・リサイクル等を行う事業者のキャパシティが異なる中で、どのように効率的かつ適切・安全に収集、運搬、廃棄・リサイクル等を行うのか。

〇長期活用を促すとともに、適切な事業廃止及び撤去・リユース・リサイクルを促進する施策として、関係法令の適用の明確化や、新たな制度の創設など、どのようなアプローチが考えられるか。

 

〇設置形態(屋根置き・地上設置)や事業形態(FIT・FIP/非FIT・非FIP)に応じて、優先順位をつけた上で、課題や対応策を検討していくべきでないか。

 

(2)適切な事業廃止及び廃棄処理に関する対応

〇適切な廃棄、リサイクル等を行うために必要な、鉛、カドミウム、ヒ素、セレンの含有率といった情報について、具体的な整理を早急に進めるべきではないか。

〇その上で、再エネ特措法において、新設について、認定申請時に含有物質情報の登録を求めることがあり得るか。

〇また、既設についても、事業廃止時を待つことなく、含有物質情報の提供の義務履行を確実に担保させるための具体的な方法を精緻化すべきでないか。

〇含有物質情報の把握を行うに際しては、例えば、一度把握した情報については、太陽光パネルの型番ごとに集約してデータベース化することで、効率的に行うことなどが考えられないか。

〇メーカー等から含有物質情報を把握することが困難な場合、成分分析を行う必要が生じるが、その費用負担も含めた実施主体や実施方法をどのように整理するか。

〇発電事業終了後、漏電、感電などのリスクを排除しつつ、安全に解体撤去まで行うためには、どのような対策が必要か。

〇発電事業終了後、廃棄せずに放置されたパネルについて、どのように適正に廃棄をさせていくか。

〇不適切に管理されたパネルや非FIT・非FIPパネルなどを含め、発電事業者の責任を前提としつつ、万が一、発電事業者によって適切に廃棄されなかった場合の対応について、実施の方法や費用負担のあり方として、どのような方策が考えられるか。

 

(3)資源循環に向けた取組

〇適正なリユース・リサイクルを促進する観点から、どのような仕組みを構築していくことが考えらえれるか。

〇「成長志向型の資源自律経済戦略(令和 5 年 3 月、経済産業省 産業技術環境局)」における、 3R+Renewable に資する循環配慮設計を検討していくことが考えられるか。

〇循環型社会形成推進基本法に基づき、リデュース、リユース、リサイクル、熱回収、埋立処分の優先順位に沿った対応や、リユースやリサイクル事業者の能力を担保する方策についても検討が必要ではないか。

〇なお、リサイクルに際しては、アンチモン等の太陽光パネルのガラスに含まれている成分について、更なる実態把握を行うことが必要ではないか。

〇その上で、リサイクルの促進に向けて、ガラスや樹脂、セル等の素材毎にリサイクルの阻害要因(システム面での課題、技術的な課題)を分析した上で、対応策を検討していくべきではないか。

 

2.風力発電設備関係

(1)大型風力発電

○風車が大型化する中で、洋上風力に関しては、再エネ海域利用法に基づく公募占用指針において、事業終了後の原状回復や撤去費用の確保を求めている。こうした制度については、厳格に運用を行っていくとともに、陸上風力も含めた大型風車の廃棄・リサイクルについて、海外動向も踏まえ、今後の方向性についての検討を深めていくべきではないか。

〇また、現時点では、リサイクルが困難な、ブレードに使用されている繊維強化プラスチック(FRP)素材などについて、今後、どのようにリサイクルを進めていくかなど、海外動向も踏まえ、検討を深めていくべきではないか。

 

(2)小形風力発電

〇小形風車には、長期間稼働しておらず適切な管理がなされていない風車の存在も指摘されており、まずは事業実態を把握した上で、小形風車の扱いについて、関係法令の適用について、明確化すべきではないか。また、既存の関係法令の対応では、不足はないか等、適切な廃棄にあたって必要となる措置について検討するべきではないか。

〇また、現時点では、リサイクルが困難な、ブレードに使用されている繊維強化プラスチック(FRP)素材などについて、今後、どのようにリサイクルを進めていくかなど、海外動向も踏まえ、検討を深めていくべきではないか。(再掲)

 

3.その他発電設備関係

〇水力発電、地熱発電及びバイオマス発電についても、事業計画策定ガイドラインにおいて、適切な廃棄を求めていることを前提に、中長期的な対応を見据えて、現時点において、検討を深めておくべき論点はあるか

 

(IRuniverse G・Mochizuki)

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