台湾:ニッケル市場動向・市場統計まとめ<2023年11月報告>
2023/12/14 15:57
2023年1-8月の台湾におけるプライマリニッケル使用量はおよそ2.1万トンで前年同期の約2.4万トンと比し9.8%減となった。ニッケル鉄について、2023年1-8月の累計輸入量は3.4万トンで前年同期の7.8万トンと比較し55.7%の大幅減となった,ステンレス產業は世界経済の成長鈍化の影響を受け原料の需要が弱まっており、回復の兆しは見えていないことが大幅減につながったと考えられる。純ニッケルについて、累計輸入量は約1.1万トンで前年同期の約1.5万トンと比較し約24.5%減となった。ニッケル硫酸塩の輸出に関しては、2023年1-8月の累計輸出量は約1.6万トンで前年同期の3.1万トンと比較し49.5%の大幅減となった。これは電池材料の上流産業では、世界経済の減速、貿易障壁の影響を受けていることに起因していると予測される。ニッケル合金の輸出に関して、2023年1-8月の累計輸出量は1,016トンで前年同期の783トンと比較し29.8%増となった。
価格情報は以下の通り。
- 2023年10月ニッケルスポット平均価格(元/kg):675元(3085円)/kgで前月比2.2%安、前年同期比14.6%安
以下は2023年8月の平均価格
- 純ニッケル輸入価格(元/kg):689.1元(約3149円)/kgで前月比3%安、前年同期比1.9%安
- ニッケル鉄輸入価格(元/kg):157.2元(718円)/kgで前月比24.7%高、前年同期比61%高
- ニッケル粉輸入価格(元/kg):694.8元(3175円)/kg,與前月比上漲2.1%,與前年同期比安27.4%
- ニッケルスクラップ及び屑輸入価格(元/kg):632.2元(約2889円)/kgで前月比0.4%高、前年同期比6%安
※記事内の情報は、MII(台湾金属ネット―ワーク)の許可を得て、同協会発行「基本金属需給情勢発展評価報告」(2023年11月)に基づき掲載
(単位1元=ニュー台湾ドルは4.57円12月14日時点)
(IRuniverse i.YUKO)
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