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国交省 豊田自動織機に基準適合性を確認するまで現行エンジン出荷停止等指示――合金市況への影響は?

 国土交通省は29日、豊田自動織機から「フォークリフト等の産業機械用エンジンの型式指定申請における排出ガス試験等に係る不正行為に関する調査結果」の報告を受けたと発表した。同省では報告を踏まえ、➀国土交通省が基準適合性を確認するまで、現行エンジンの出荷を停止すること ② ユーザーなどへの丁寧な説明や対応に努めること ③新たに基準不適合が確認されたエンジンが搭載された建設機械のリコール措置(届出は当該エンジンの供給先である建設機械メーカーが行う)に向け、建設機械メーカーと連携して対応を行う――ことなどを指示したという。

 

 今回の問題でアルミ合金など部材市場のどの程度影響が広がるのか、「(全体像が把握できない)現時点で予測するのは難しい面もある」が、「一定の影響は避けられない」、「影響は限定的とみる」など、市場関係者の間からは様々な意見が出てきている。とりあえず、情報収集を急ぎながら、今後の生産計画などを再点検することになりそう。

 

 豊田自動織機からの報告概要の詳細は次の通りである。

  • 同社の特別調査委員会の調査等により、新たに以下の事項が判明。

 ① 令和5年3月 17 日に報告があった4機種を含め、産業機械用の現行エンジ全機 種(5機種※)で排出ガス試験等に係る不正行為を確認したこと

  • フォークリフト等用エンジン4機種、建設機械用エンジン1機種

② 同報告で基準不適合としていた2機種に加え、建設機械用の現行エンジン1機種でも基準不適合を確認したこと

      ③ 自動車用の現行エンジン3機種で出力試験に係る不正行為を確認したこと

 (2) 同社は、産業機械用の現行エンジン5機種のうち令和5年4月 26 日に型式指定が 取り消された2機種を除く3機種、及び自動車用の現行エンジン3機種について、 自主的に出荷を停止する。

(3) 同社は、新たに基準不適合が確認されたエンジンが搭載された建設機械のリコール 措置に向け、建設機械メーカーと連携して対応を行う。

(4) 同社は、特別調査委員会の調査結果及び提言を踏まえ、再発防止に取り組む。

 

国土交通省では今後、 ① 同社へ立入検査を行い、不正行為の事実関係等の確認を行う ② 国土交通省及び(独)自動車技術総合機構において、全ての現行エンジンの基準適合性について、技術的に検証を行う ③ 立入検査及び基準適合性の検証結果を踏まえ、道路運送車両法等に基づき厳正に対処する――などとしている。

 

(IRuniverse G・Mochizuki)

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