日中コンテナ荷動き(2023年11月)― 21ヶ月連続マイナス
(公財)日本海事センターが1月30日に発表した日中間の2023年11月のコンテナン荷動き量によると、日本発中国向け(輸出)が通関ベースで前年比 8.1% 減の 67.2 万トン、貿易額は、前年比 3.2% 減の 8409 億円。
日本発中国向け(輸出)の上位20品目のうち12品目が前年割れで、肉及び食用のくず肉、酪農品、魚介類などは中国政府によるそれらの輸入規制の影響で輸出量ゼロのまま、鉄鋼も30.9%減、有機化学品も20%減と大きく減らしている。前年比でプラスだったのは、8品目で、その中でアルミニウム及びその製品が前年比26.4%増, 化学工業生産品が12.5%増と伸ばした。
中国発日本向け(輸入)は、通関ベースで前年比前年比 3.2%減の182.2万トン、貿易額は前年比 6.9%減の 1兆6,056億円だった。輸入の上位20品目のうち10品目が前年比マイナスで、鉄鋼が29.5%減, 石材、セメント製品などが17.1%減、無機化学品及び貴金属、希土類金属などが10.3%減だった。前年比でプラスだったのは10品目で、目立ったのは木材パルプ、古紙、板紙などの5.8%増のみだった。
同時に発表されたに2023年12月の日中間のコンテナ運賃動向(横浜・上海間)では、横浜―上海の輸出コンテナ運賃は20フィートでは前年同月比で34.0%減の313ドルで、前月比では15ドル減、40フィートでは前年同月比で40.3%減の508ドルで、前月比では24ドル減だった。
上海―横浜の輸入コンテナ運賃は20フィートでは前年同月比35.5%減の666ドルで、前月比では59ドル減、40フィートでは前年同月比38.8%減の1,077ドルで前月比で69ドル減だった。
(IRuniverse H.Nagai)
世界の港湾管理者(ポートオーソリティ)の団体で38年間勤務し、世界の海運、港湾を含む物流の事例を長年研究する。仕事で訪れた世界の港湾都市は数知れず、ほぼ主だった大陸と国々をカバー。現在はフリーな立場で世界の海運・港湾を新たな視点から学び直している。
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