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ステンレス鋼材 仕入れ先・月別輸入量推移 2023年12月及び2023暦年実績  鋼板類

 アイアールユニバースでは、ステンレス鋼材の過剰輸入を懸念して、品種別、仕入れ先別輸入量推移を、経済産業省のモニタリングシステムを用いて注視している。

 

 12月の鋼板類の輸入量は1.67万トンと前月(1.76万トン)比4.9 %減となった。主な仕入れ先としては、韓国が7,125トン(前月7,341トン)、台湾が3,477トン(前月4,531トン)、中国が5,495トン(前月5,055トン)だった。

 その他、インドネシアが139トン、タイが187トン、米国53トン、イタリア61トン、カナダ63トン、スウェーデン25トン、マレーシアが35トン。

 

 2023暦年(1-12月期累計)の鋼板類の輸入量は、2022暦年(26万4,312トン)比、23.7 %減の20万1,615トンとなった。

 

 2023暦年の中国からのステンレス鋼板類の輸入量は6万881トン、韓国7万9,901トン、台湾5万2,706トンとなり、ともに2022暦年(中国10万4,815トン、韓国8万3,279トン、台湾6万1,888トン)の輸入量を下回った。

 

 2023年度上期では、前年同期(14.2万トン)比23.7 %減の10.9万トンだった。

 

 ステンレス鋼材鋼材累計(鋼板類、棒鋼類、線材及び形鋼)輸入量については、下記をご覧ください。

ステンレス鋼鋼材 仕入れ先別輸入量推移 2023年12月及び2023暦年実績 | MIRU (iru-miru.com)

 

 上記によれば、

 2023暦年(1-12月累計)のステンレス鋼累計の輸入量は22.1万トンとなり、22暦年(28.8万トン)比、23.5 %減となり、2022暦年を下回った。

 2023暦年の中国からのステンレス鋼鋼材累計輸入量は6.4万トン、韓国8.8万トン、台湾5.8万トンとなり、ともに2022暦年(中国10.9万トン、韓国9.5万トン、台湾6.7万トン)を共にを下回った。

 

<主要国の鋼板類計 輸入量推移 図3>

 

 2023年12月の鋼板類計の輸入量は、1.67万トンと前月2023年11月(1.76万トン)比4.9 %減、前年同月(1.57万トン)比では6.1 %増となった。過去の同月(2020年12月:1.45万トン、2021年12月2.47万トン)比では、2020年は上回ったものの、2021年比では大きく下回った。

 

 韓国(右軸 黄緑 折れ線):7,126トンと前月(7,341トン)比215トン減、台湾(青 棒グラフ):3,477トンと前月(4,531トン)比1,054トン減、中国(赤 折れ線):5,495トンと前月(5,055トン)比440トン増と、中国以外は減少した。

 

 2023年3月からは、再び韓国からの輸入量が一位となった。6月及び8月は台湾が2位になった。

 

 タイ(紫色 折れ線)からの輸入量は187トン(前月192トン)と前月比で5トン減少した。

 

 その他アメリカ合衆国53トン(前月19トン)、インドネシア139トン(前月296トン)、スウェーデン25トン(前月36トン)、イタリア61トン(前月30トン)、カナダ63トン(2014年1月以降 初)及びマレーシア35トン(前月17トン)であった。

 

 前年度同月比では、韓国からの輸入は前年同月(1,613トン)比3.4倍、中国は前年同月(1万318トン)比46.7 %減、台湾 は前年同月(2,799トン)比25 %増及びタイは前年同月(530トン)比64.8 %減と、韓国及び台湾以外は減少した。

 韓国及び中国の大きな変化は、2022年8月からは、9月初頭のポスコの浦項製鉄所が受けた台風被害により韓国材が減少したことによる。

 

 輸入額では、韓国27.40億円(前月29.02億円)、台湾12.65億円(前月16.77億円)及び中国19.73億円(前月19.28億円)となった。その他米国1.58億円(前月0.66億円)、イタリア2.07億円(前月1.01億円)、タイ0.72億円(前月0.82億円)だった。

 

図3 主要国の月別 鋼板類輸入量推移

 

 2022暦年の鋼板類世界計の輸入量は、前暦年(23.8万トン)比11.2 %増の26.4万トンとなり、過去最高の輸入量であった2021暦年の鋼板類の輸入量を更に上回った(月換算で2.2万トン)。

 

 国別では、2022年暦年の台湾からの輸入量は6.2万トン(月換算 0.5万トン)、韓国からは8.3万トン(月換算 0.7万トン)、中国からは10.5万トン(月換算 0.9万トン)、タイは1.01万トン(月換算 842トン)と1万トンを超えた。韓国のみ、前暦年を下回った。

 

 2023年暦年上半期(1月〜6月)の鋼板類の輸入量は、前年同期(14.6万トン)比では35.0 %減の9.5万トンだった。

 

 2023年1月〜9月期の鋼板類の輸入量は、前年同期(21.4万トン)比では29.0 %減の15.2万トンとなった。

 

 2023暦年(1月~12月累計)の鋼板類の輸入量は、2022暦年(26.4万トン)比、23.7 %減の20.2万トンとなった。

 

 2023暦年の特徴は、インドネシアからの輸入量が増加したことである。2021暦年から増加傾向を示していたが、2023暦年には、2022暦年(754トン)比、3.8倍の2,830トンとなった。2021暦年は296トンだった。

 

 2023年4-9月期(年度上期)の鋼板類世界計の輸入量は、前年同期(14.2万トン)比23.4 %減の10.9万トンとなった。

国別では、台湾からの輸入量は2.6万トン(前年同期3.3万トン)、韓国からは4.9万トン(前年同期4.8万トン)及び中国からの輸入量は、3.0万トン(5.3万トン)であった。

 

 2022年度の鋼板類世界計の輸入量は、前年度(24.9万トン)比5.6 %減の23.5万トンとであった。月換算では1.96万トンであった。

国別では、台湾からの輸入量は5.8万トン(月換算 0.48万トン)、韓国からは6.4万トン(月換算 0.53万トン)、中国からは9.8万トン(月換算 0.82万トン)、タイは1.04万トン(月換算 867トン)であった。

 

 2023年4-12月期実績から求めた2023年度換算では、21.1万トンとなり、前年実績を下回るに見込みとなった。

 

 参考として、鋼板類輸入量と主要国からの輸入単価(円/kg)の推移を図4に示す。

 

 鋼板類の世界計輸入量(茶:折れ線 右軸)は、新型コロナの影響による内需低下を受け、2020年の6月入着分から月1.2万トン程度まで減少し、2020年12月までは1.5万トンを下回って推移した。2021年に入って11月までは2万トン近傍を大きく上下して推移した。

 

 その後、2022年1月には2.7万トンと大きく増加し、6月及び7月には2.8トン台に至った。

 

 2022年8月は中国材が半減したこともあり、2.2万トン台となり、9月は3か国ともに減少して2万トン台を下回った。これは前述した2022年9月初頭のポスコの浦項製鉄所が受けた台風被害によるものであり、10月からは代替材である中国材が増加したものの韓国材の減少が上回り、1.5万台を下回った。

 

 11月は韓国材の減少が続いたものの、中国及び台湾材の増加により1.98万トン迄、戻したが、12月は再び1.57万トンに減少。1月は台湾材増により1.73万トンに戻した。4月も韓国材の増加により1.74万トンと1.5万トン超えとなり、6月からは、1.6万トンを上下して推移している。

 

 2023年12月の台湾、韓国及び中国からの輸入材の契約価格は、kg 当たり平均単価約359円〜385円(11月は370円~395円)となった。3か国の契約単価は、共に、前月より値下げした。

 

 その他の国の契約単価は、インドネシアは323円、カナダは273円及びタイは388円だった。

 

図4 ステンレス鋼板類の輸入量(右軸 単位kg)と主要国の輸入単価

 

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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