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中国のニッケル銑鉄&鉱石価格動向(24年5月第2週)零細減産で銑鉄反発 鉱石は横ばい

 2024年5月第2週の中国のニッケル銑鉄とニッケル鉱石価格は明暗が分かれた。中国景気の回復遅れが続く中、ニッケル銑鉄(NPI)メーカーのうち零細メーカーの一部が赤字のために生産を停止し、供給ひっ迫感から銑鉄価格が上昇している。一方の鉱石価格は動きがなかった。

 

■銑鉄は反発・鉱石は低迷 

 中国のニッケル銑鉄価格は反発している。4月5日に高値RMB940/MTUに下落したのを底に、4月18日に上昇に転じた。5月に入ってからはRMB990まで上昇している。ただ、節目のRMB1000が抵抗線となり、上値は限られている。

 上海有色網(SMM)の4月15日のリポートによると、中国の零細メーカーは春節(旧正月)のメンテナンスの後に操業を再開できずにいる。フィリピンの雨季や人民元安などもあって鉱石の国際価格が割高となり、零細メーカーが原材料を購入しにくくなっている。

 

過去3ヶ月間のニッケル銑鉄価格の推移(NPI content 10-15% China)(RMB/Nickel/MTU)

 

 一方、中国のニッケル鉱石価格は横ばい。4月4日に仲値$72/tonを付け、1か月以上に渡り同水準で動きがない。2020年夏以来の安値水準となる。ニッケル鉱石の供給自体は充足しているとの見方が根強く、売買を急ぐ動きは乏しい。

 

過去3ヶ月間のニッケル鉱石価格の推移(1.8min CIF China)($/ton)

 

■ニッケル精錬価格は上昇も上値限定

 精錬ニッケル価格は上昇している。ロンドン金属取引所(LME)でのニッケル価格は5月3日に現物$1万8760/tonを付けた。上海先物取引所(SHFE)のニッケル価格は5月7日に現物でRMB14万5310/tonとなった。どちらも2023年秋以来の高値圏にある。

 英米政府が4月12日に経済制裁の一環としてロシア産の銅、アルミ、ニッケルの輸入を禁止すると発表し、LMEとCMEの両取引所もこれらロシア産金属の取引を停止した。ニッケル供給が一時的に細るとの懸念が相場を押し上げている。

 ただ、中長期に見ればインドネシアの精製ニッケル輸出の継続などを背景に、通年では供給過剰との観測は根強く、好調だった2022年の水準には届かずにいる。

 

過去3か月間のLME($/ton)とSHFE(RMB/ton)のニッケル価格の推移

 

関連記事: LMEニッケル相場 供給過剰構造ながらも23年9月下旬以来の高値へ しかし天井感あり | MIRU (iru-miru.com)

関連記事:米・英 ロシア産のアルミニウム、銅、ニッケルを禁輸――追加制裁 | MIRU (iru-miru.com)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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