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バルカー(7995)24/3期WEB決算メモ ポジティブからニュートラルに変更

24/3期設備投資足踏みで0.7%減収20.0%営利減、25/3期特需剥落し8.5%営利減予想

株価3925円(5/14) 時価総額730億円 発行済株18,689千株

PER(25/3DO予:12.8X)PBR(1.41X) 配当(25/3予)150円  配当利回り:3.8%

 

要約

 

・24/3期設備投資足踏みで0.7%減収20.0%営利減

・25/3期樹脂タンク特需剥落しMIX悪化から1.2%増収予想も8.5%営利減予想は増額期待

・新中計で27/3期に売上高800億円、営利120億円目指すが達成には課題も

 

 

24/3期設備投資足踏みで0.7%減収20.0%営利減

 

 配管、パッキンなどシール材大手。 24/3期決算が5/13公表され、同日説明会が実施された。24/3期は売上高617.44億円(期初予想比2.56億円未達、0.7%減)、営業利益71.02億円(同3.98億円未達、20.0%減)と期初計画を若干下回った。

 

 事業別にシール事業は売上高371.60億円(期初計画比25.40億円未達、10/30修正予想比5.40億円未達、6.2%増)、営利31.40億円(同23.60億円未達、同2.60億円未達、43.0%減)に。市場別売上では先端産業向けが118.5億円(10/30修正比47億円未達、29.7%減)と半導体市場低迷で大幅な計画未達に。高シェアのエラストマー製品でフッ素樹脂ガスケット、Oリング等が内外半導体産業向けに落ち込みが厳しい。機器市場向けは149.5億円(14.1%増)と販売価格見直しなどが寄与。利益面では先端産業向けの落ち込みが影響、MIX悪化で大幅な利益減額に。

 

 機能性樹脂製品事業は売上高215.8億円(同25.80億円増額、14.0%増)、営利39.96億円(同19.96億円増額、78.7%増)。先端産業向けが売上高119.50億円(同26.00億円増額、同27.8%増)と、TSMCと推定される設備増強に伴うフッ素樹脂特殊製品タンクの拡大が寄与。プラントは60.0億円(1.8%減)も同様にTSMC向けが寄与し微減に止まった。利益面では特殊タンク拡大で増収効果に加えMIX良化で利益伸長に。

 

 その他事業は売上高30.02億円(同2.98億円未達、3.7%減)、営業損失0.34億円(0.65億円改善し赤字縮小)。ウエハ再生が27.5億円(同0.5億円増額、1.9%増)と半導体不振の中で前期の設備トラブル影響がなくなり微増を確保、一方、新規事業が2.50億円(同2.5億円未達、37.5%減)と不振で、利益面では半導体再生事業の増で赤字縮小。

 

 市場別では先端産業向けが266億円(同20億円未達、8%減)、中でもシール製品が30%減と大きく減少、逆に機能性樹脂は特殊タンク増で28%増と、極端な動きに。機器市場は売上高185億円(同19億円増額、11%増)とこちらも特殊タンク増が寄与した模様。プラント市場は計画通りで163億円(同計画線、1%増)。

 

 仕向先では国内419.15億円(同29.15億円増額、7.6%増)、海外198.29億円(同31.71億円未達、14.6%減)で、北米が49.43億円(31.4%減)と半導体製造装置向けが低迷、アジア向けも147.90億円(6.8%減)と台湾など特定顧客向け半導体工場設備投資などで好調も中国向け等が減少した模様。

 

 営業利益の増減分析では先端産業向けの減少があったものの、生産効率化などで収益性の改善等でカバー、また原料高影響8億円程度を販売価格改定などでカバーし、売上総利益の減少を4.32億円程度に止め、MIX悪化分をかなりカバーした。なお為替影響は営利で1.8億円の寄与。

 

25/3期樹脂タンク特需剥落しMIX悪化から1.2%増収予想も8.5%営利減予想は増額期待

 

 25/3期会社予想は売上高625億円(1.2%増)ながら、営業利益65億円(8.5%減)、経常利益65億円(12.2%減)と、微増収ながら特殊タンク特需一服でMIX悪化から減益予想とした。

 

 製品別ではシール製品が売上高402億円(8.2%増)、営利51億円(62.4%増)予想。半期予想開示はないが、下期にかけて半導体設備投資が本格拡大し、先端市場向けが149.5億円(26%増)と伸長、機器、プラント向けが横ばいでMIX良化から利益率が向上し大幅増益見通しに。一方、機能性樹脂製品は売上高192億円(11%減)、営利14億円(65%減)予想。特殊タンク特需が剥落、先端市場向けが96億円(20%減)と見込み、機器、プラント向けが横ばいでMIX悪化から利益大幅減予想に。その他事業は売上高31億円(3%増)営利0億円と赤字解消を見込む。

 

 市場別では先端市場向けが273億円(2.6%増)と特殊タンクの大幅減、シール製品の大幅回復を見込み、全体では緩やかな回復に止まる予想。機器市場(0%増)は自動車向け堅調も産機向けが低調継続で横ばい見通し。プラント市場も164億円(1%増)予想と横ばいを見込む。全体売上では23/3期を僅かに上回り過去最高売上予想とはなるものの微増収に止まるとした。但し現状、TSMCの投資再起動の動きがあり、加えて中国などでは高水準の半導体設備投資が継続しており、国内も半導体工場の新設が相次ぐなどで、先端市場向けの増額が期待される。

 

 営業利益の増減分析では、先端市場向けの増収効果などがあるものの、将来の収益拡大に向けた人件費増や経費増などが嵩み、総利益で260億円(2.7%増)と総利益で過去最高益更新を見込むも、営利で減益予想とした。ちなみに設備投資は85億円(52億円増)を見込む。

 

 全体として先端産業向けが下期加速して拡大すると見られ、特殊タンクも改めて受注回復で機能性樹脂製品の先端産業向けの落ち込みも軽微に止まると見られ、会社計画を上回り、営利増益も期待される。

 

 

新中計で27/3期に売上高800億円、営利120億円目指すが達成には課題も

 

 今回、新中計としてNF2026を策定、27/3.期に売上高800億円、営利120億円の実現を目指す予想とした。

 

 事業別では戦略製品の拡大等で先端産業向け売上高を24/3期266億円から420億円、売上高比率で50%超を目指す。機器分野は横ばい基調に止まり、プラント事業は課題解決に向けたソリューション事業拡大などで190億円を目指す。また新規分野についてAI/ITソリューション事業を22/3期の2億円に対し27/3期に30億円まで拡大する方針。

 

 現状、先端産業向けについては25/3期から増額が見込まれるものの、シール事業、機能性樹脂でもライバル企業もあり27/3期の実現性は低いとみられる。また新規事業についても従来からも具体化が遅れている状況で、SWRについては未達懸念がある。

 

 株価はフッ素樹脂特殊タンクの特需の反動減、半導体産業の回復の遅れ等で25/3期収益予想が減益となった事で株価が急落、12/25以来の4000円割れとなり、年初来安値更新となっている。現在、25/3期会社予想EPS284.62円に対し、PER13.8倍は、日本ピラー工業の14.2倍、ニチアス11.0倍、イーグル工業の11.8倍に対し似通った水準にある。同社は特需剥落影響が響き減益予想も26/3期には本格回復が見込まれる。但し25/3期最高益更新見通しが難しくなったことから、判断をポジティブからニュートラルに引下げる。

 

 

 

(H.Mirai)

 

 

 

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