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SDGs花盛りの時代に・・改めてのリサイクル「考」&「喝」

SDGs、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブなどなど、世の中の流れは低炭素に向かっていることは皆様が実感していることでしょう。

しかしながら、この低炭素への移行が本当に正しいのか、私には確信が持てません。

少なくとも、大事な資源を循環させることが必要であることは理解しています。

 

金属のリサイクルに関しては、例えばLIB(リチウムイオンバッテリー)スクラップを燃やしてブラックマスを生成し、主にコバルトを回収する手法がリサイクルと称されています。しかし、このリサイクルの実態についてもっと深く考える必要があるのではないでしょうか?

 

まず、リサイクルという言葉自体が何を意味しているのかを再評価する必要があります。

電池のリサイクルにおいては、リチウムイオン電池スクラップからブラックマスを生成し、その中のコバルト、ニッケルを回収することが一般的です。しかし、これが本当に持続可能なリサイクルと呼べるのでしょうか?多くのエネルギーを消費し、環境に負荷をかけるプロセスが含まれていることを考えると、一部の金属を回収するためだけに行われるこれらのプロセスは、真の意味でのリサイクルとは言えないのではないかと思います。

 

一方、樹脂のリサイクルについても同様の問題があります。

 

樹脂を燃やして高炉のケミカルリサイクルと呼ぶ一方で、世界的では相手にされない手法を「リサイクル」と称しています。このような定義づけが、日本のリサイクル産業の進化を妨げているのです。

樹脂のリサイクルに関しても、ある大手の化学企業は、コストがかかるにもかかわらず、そのコストを使用者に負担させることで、低炭素に貢献していると主張しようとしています。さらに、国の費用を使って設備投資を行い、無駄なリサイクルを行う企業が横行しています。

 

国の実証事業に目を向けると、実現が難しいことを実証するといった事例が多く見られます。これらの実証事業は、大手シンクタンクの社員の給料を支えるために存在しているのではないかと感じざるを得ません。大手シンクタンクには海外の方々、もちろん優秀だからそのシンクタンクも雇用しているのですが、日本の資源セキュリティ的に問題はないのか疑問もあります。また大手の半導体製造装置メーカーにも、きわめて重要な部署に海外の方(中国の方)が起用されていることもあります。重ねていいますと、もちろん優秀で誠実だからこそ企業も雇っている訳ですが、もしかして優秀な産業スパイだったら?と疑問を抱くこともあります。

 

リサイクル業界においても、金儲けが第一義になっている現状を憂慮しています。

いや、もちろん実際、リサイクルはお金も伴わないと理想理念だけでは回りません。処理費用が異常に高すぎるのも回りません。適正な処理料金、あるいは適正な買値がついてからこそ持続可能なリサイクルが実現するものと考えます。

このSDGs時代、リサイクル材料を使うことが良し、とする流れは悪くはありませんが、それを無理やり、膨大な補助金を使ってまで実行することはやめるべきえはないかと思います。

 

例えば、国内大手商社と欧州のこれまた大手のリサイクル企業が立ち上げたプラスチックリサイクル工場(静岡県にあるところ)は当初、自動車のシュレッダーダスト(ASR)からプラスチックを取り出し、それを再び自動車に戻す、という夢のようなスキームでしたが、やはり夢で終わり、絵にかいた餅で、これは現在ほぼ実践されておりません。家電プラスチックの買い取りに血道をあげているような現状です。このようなことに税金を投入することはやめてもらいたいですね。

 

また

同じく樹脂系のリサイクルで一時期はTVコマーシャルも展開していた新興企業は、最近鳴りを潜めています。

聞くところによると、横須賀で稼働をはじめたリサイクル工場が大赤字で苦しんでいると聞きます。そもそもが無理のあったリサイクルでした。しかしこの会社はお金を集めるのが上手だったのでかなり資金を得ましたが、先々は長く続かないと思います。プラリサイクル業界関係者の話では破綻も近いのではないかとささやかれています。

 

リサイクルという本来の目的を見失い、個社(個人)の利益追求が優先されることで、持続可能な社会の実現が遠のいてしまっているのです。

個人的な意見ではありますが、特に公募で生活しているシンクタンクに税金が回らないような構造を作ることが急務です。これにより、リサイクル業界全体が健全な方向に進むことが期待されます。

 

各省庁にお願いしたいのは、役人が現場を知ることです。

現場の知識を持つ人々が実証の審査官に含まれることで、より現実的で実行可能なリサイクルの取り組みが推進されることを期待しています。リサイクル業界で働く方々には、金儲けを第一義にせず、持続可能な社会の実現を目指してほしいと思います。

 

それでは、またお会いしましょう。

久々の利祭来留夫(りさいくるお)でした。

 

(編集IRUNIVERSE)

 

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