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週刊バッテリートピックス 「中国が生産抑制」「MIRUの国際イベントで電池材料話題」など

 2024年6月17日~6月23日のバッテリー業界では、セントラル硝子や東洋製缶など他業種による関連事業進出が注目を集めた。電気自動車(EV)向け車載電池業界の競争が激しさを増す中、中国では政府が生産抑制に乗り出した。また、MIRU共催の国際イベント「レアアースシンポジウム in Tokyo」は成功裏に終了。電池向け材料が大きな話題だった。

 

<国内>

●セントラル硝子、米国での電解液生産で韓国企業と協業

 

 

 ガラス・化学大手のセントラル硝子は6月21日、自社ホームページ上で、EV電池材料である電解液の米国での生産に関し、「韓国の電池向け電解液メーカーの Duksan Electeraと協業する」と発表した。米テネシー州での生産をDuksanの米子会社に委託する。米インフレ抑制法(IRA)施行を受け、米国での生産体制を整える。

 

プレスリリース:20240621.pdf (cgco.co.jp)

 

●東洋製缶とTOPPAN、スウェーデンに車載電池の外装材工場

 

 

 製缶大手の東洋製缶とTOPPAN ホールディングスは6月21日、それぞれのホームページ上で、「車載電池の外装材を生産する折半出資会社をスウェーデンに設立する」と発表した。投資額は約110億円で、2025年1月に設立し、2026年度以降の発売を目指す。出資比率は東洋製缶が51%、TOPPANが49%。

 

プレスリリース(東洋製缶):Microsoft Word - 【最終】20240621東洋製罐TOPPAN連名プレスリリース (toyo-seikan.co.jp)

プレスリリース(TOPPAN):TOPPANホールディングスと東洋製罐、欧州での車載用リチウムイオン電池向け外装材製造に向け、合弁会社設立に関する基本合意書を締結 | TOPPANホールディングス株式会社

 

●MIRU共催のレアアースイベント、電池向けネオジム磁石が話題

 

 

 MIRU、REIA、JOGMECは6月19-20日、 東京都港区の虎ノ門ツインビルディング・カンファレンスホールでコラボレーションイベント「レアアースシンポジウム in Tokyo」を開催した。参加者約300人と盛況の中、EV向け車載電池材料であるネオジム磁石が大きな話題だった。

 

関連記事:国際レアアースシンポジウム アーカイブ | MIRU (iru-miru.com)

 

●キャノン、ペロブスカイト太陽電池向けの高機能材料を開発

 キヤノンは6月18日、自社ホームページ上で、ペロブスカイト太陽電池向けの高機能材料を開発したと発表した。耐久性および量産安定性の向上が期待できる。2025年の量産開始を目指す方針だ。

 

プレスリリース:キヤノンがペロブスカイト太陽電池向けの高機能材料を開発 耐久性と量産安定性の向上に期待 | キヤノングローバル (global.canon)

 

●TDK、高性能の全個体電池材料を開発

 TDKは6月17日、自社ホームページ上で、「従来品の約100倍のエネルギー密度を実現した全固体電池用の材料を開発することに成功した」と発表した。同社の既存製品である充放電可能なオールセラミック固体電池「CeraCharge」の次世代品として開発したもので、エネルギー密度は1000Wh/Lに達する。ワイヤレスイヤホンや補聴器、スマートウォッチなどの各種ウェアラブルデバイスのほか、既存のコイン電池を代替する製品になりうるとしている。

 

プレスリリース:エネルギー密度100倍の全固体電池の材料開発に成功 | TDK

 

●エマルションフロー、リサイクル電池の実証プラント稼働

 株式会社エマルションフローテクノロジーズは6月19日、「6月からリサイクル電池開発向けの実証プラントを稼働する」と発表した。

 

関連記事:世界初、エマルションフローを用いたリチウムイオン電池の高効率リサイクル実証プラントを稼働 | MIRU (iru-miru.com)

 

<海外>

●スウェーデンのノースボルト、新工場建設を見直しか

 スウェーデンの電池メーカー、ノースボルトは6月19日、同国中部ボルレンゲに新たな工場を建設する計画を見直していると明かした。ロイター通信などが同日伝えた。

 報道によると、ノースボルトはこの建設計画の戦略的検討を行っており、自治体を含む複数の関係者と協議を進めていると述べた。同社の広報担当者は、話し合いは継続中で、決まり次第コメントを発表するとしたという。ノースボルトの同工場を巡っては、ドイツのビジネス紙ダジェンス・インダストリが自治体関係者の話として、建設計画の中止を報じていた。

 

●中国、リチウムイオン電池の生産抑制

 

 

 中国工業情報化省は6月18日、リチウムイオン電池産業に関する新たなガイドライン(指針)を発表した。20日付で施行した。全般に、過剰生産の抑制と、電池産業の「量から質へ」を目指す内容となった。

 

プレスリリース(中国語)::中华人民共和国工业和信息化部公告2024年第14号 (miit.gov.cn)

発表本文(中国語):1b2c425b31524352a0ea0571b51f1d9b.pdf (miit.gov.cn)

発表本文(中国語::9483f706c92e4dc0953305ba06c36701.pdf (miit.gov.cn)

 

 既存の発展条件や管理規定を修正した上で、2021年に施行した規定の一部を廃止する。農地や環境保護地区でのプロジェクトは停止または大幅な縮小を求める。新規工場の立ち上げ審査も厳格化し、資源分野の発展や生態系保護、各地方政府のキャパシティに応じたものであるべきだとした。

 中国では、リン酸鉄系リチウムイオン(LFP)電池の生産過剰による競争激化と、製品価格の急落が深刻化している。調査会社ブルームバーグNEF(BNEF)がまとめたEVに関するリポートの2024年版によれば、中国のLFP価格は2023年に世界平均の半値まで値下がりしたという。

 

●ICMが国際自動車リサイクル会議

 スイスICMは6月19-21日、ベルギーのアントワープで、国際イベント「国際自動車リサイクル会議2024(IARC)」を開催した。ベルギーの電池生産者責任組織bebatがスポンサーに名を連ねるなど、電池業界とも関連の深いイベントだった。

 

関連記事:国際自動車リサイクル会議2024(IARC)ベルギー・アントワープで開幕 | MIRU (iru-miru.com)

関連記事:欧州における自動車由来のプラスチックリサイクルの現状と今後は? | MIRU (iru-miru.com)

関連記事:国際自動車リサイクル会議(IARC)セッション最終日 | MIRU (iru-miru.com)

 

●米テスラ、電池メーカーを提訴 情報流用で

 米EV大手のテスラが電池の製造装置メーカーのマシューズ・インターナショナル(本社:ペンシルベニア州)に対し訴訟を起こしたことが分かった。日本経済新聞が6月18日に伝えた。電池の製造技術に関する情報を不正に流用したと主張しているという。テスラが14日付で、カリフォルニア州の連邦地方裁判所に訴状を提出したとされる。

 

 

(IR Universe Kure)

            

                                                                                                              

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