7月の世界経済「若干弱め、円上振れの要素乏しい」エモリファンド・江守哲氏
7月の世界のマクロ経済は横ばいか若干弱めになる見通しだ。米国をはじめ世界のマクロ経済指標がやや落ちており、元気のなさが目立つ。エモリファンドマネジメント株式会社の江守哲・代表取締役兼最高経営責任者(CEO)に見通しを聞いた。
■1ドル200円? 水準予想は「しても仕方ない」
米供給管理協会(ISM)が7月1日に発表した6月の製造業景気指数は48.5と3か月連続で好不況の境目となる50を下回った。江守氏は足元の米景気について「少し落ちてきている」と話す。ただ、消費や労働環境は堅調で、景気自体は「利下げするほど悪くはない」(江守氏)ことから、米国の政策金利引き下げについては「2024年中にあっても1回」との立場を維持した。米国では足元でインフレ懸念も再燃しており、米利下げの可能性は遠のいていると言えそうだ。
過去3か月間のドル円相場の推移(米ドルTTS)(JPY/USD)
注目の円相場は7月3日に一時、1ドル=161円台後半に下げ、1986年12月以来38年ぶりの円安水準にある。巷では「170円くらいまでは下がるのではないか」との声もある状況だ。江守氏は「中期で200円、長期で270円などという声も聞こえてはいるが」と苦笑しつつ、「水準予想はしても仕方がない」と述べた。
それでも、分かっていることは「円高に振れる要素は乏しい」ことだと指摘。「米国が金利を高止まりさせれば米ドル高も続くわけで、ドル円金利差が縮小する方向にならない」と話した。
■銅相場、投機目的の取引膨らむ
過去20年間のNY金相場の推移($/toz)
コモディティはどうか。江守氏は「新興国などがドル離れの代替として金を買う動きを続けていることもあり、金相場の先高観は根強い」とみる。
過去20年間のLME銅相場の推移($/ton)
一方、過去最高値圏にある銅相場については「供給がひっ迫しているという話は実際にはないし、中国の景気があれだけ悪いのに需要が膨らんでいるということもあり得ない」と指摘。「既に実需とはかけ離れたところで価格が動いており、現物先物トレードなどの要素も含めて、価格が自作されている面が強い」と、投機目的の売買が膨らんでいるとの見方を示した。その上で、「実際に銅が必要な関係者にとっては買いにくい状況ではあるが、納得できた時点で取引するしかない」と述べた。
江守ファンドホームページ: エモリファンドマネジメント株式会社 (emorifundmanagement.com)
(IR Universe Kure)
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