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工作機械工業会8月受注確報 8月3.5%減1107.7億円と4カ月ぶり減少し回復に変調も

8月工作機械受注は1107.7億円(3.5%減)と4カ月ぶり減少、6カ月ぶり1200億円割れ

 

 9/26の15時に日本工作機械工業会の2024年8月工作機械受注確報が開示された。8月受注は1107.7億円(同月比3.5%減)と4カ月ぶりに同月比減、前月比でも10.6%減となり、6カ月ぶりに1200億円割れとなった。

 

 

外需0.6%減785.87億円と4カ月ぶり同月比減、23年10月784億円以来の水準で変調も

 

 外需は785.87億円(同月比0.6%減)と4カ月ぶりに同月比減、前月比でも10.9%減で23年10月の784億円以来10カ月ぶりの800億円割れ。主要4業種で同月比、前月比とも電気・精密のみ増加。一般機械は221.0億円(同月比20.1%減)で21年2月の221億円以来42カ月ぶりの230億円割れ。自動車は166.4億円(同月比13.7%減、前月比3.9%減)と欧州、メキシコなどで大幅減、6ヶ月ぶり170億円割れ。航空・造船・輸送機械は54.2億円(同月比29.2%減、前月比44.5%減)と、アメリカの大型受注の反動減で4か月ぶりの60億円割れ。電気・精密は115.8億円(同月比25.4%増、前月比9.7%増)とベトナムやトルコでまとまった受注があり増加も、水準自体は低く、2カ月連続で120億円割れ。

 

 主要3極別ではアジアが436.3億円(同月比28.5%増、前月比0.3%減)と、5カ月連続で同月比増。中国285.3億円(同月比50.1%増)と5カ月連続増で高水準を維持。主要4業種で航空・造船・輸送用機械を除き同月比増加。一般機械92.0億円(14.1%増)、自動車87.0億円(45.1%増)、電気・精密52.3億円(53.5%増)など軒並み大幅増。中国の工作機械NC化向上促進への補助金が継続している模様。その他ではインド52.7億円(同月比20.7%増)、韓国38.3億円(34.0%増)、ベトナム21.7億円(3.1倍)など高い伸び率に。北米は229.8億円(同月比7.3%減、前月比14.7%減)と、大型受注の反動減で減少。アメリカは205.1億円(同月比8.9%減、前月比10.7%減)と低調も4カ月連続200億円超を維持、但し主要4業種全てで同月比減に。航空・造船・輸送用機械が26.6億円(45.2%減)と大型受注の反動減、自動車24.0億円(41.7%減)、一般機械60.0億円(13.9%減)、電気・精密14.7億円(31.2%減)など総じて低調。欧州は107.1億円(同月比39.5%減、前月比27.2%減)と8ヶ月連続同月比減かつ2021年1月の108億円以来、43カ月ぶり110億円割れ。ドイツ25.3億円(同月比48.5%減)と9ヶ月連続減で40カ月ぶり30億円割れ、イタリア9.7億円(同月比51.2%減)と11カ月連続減少、48カ月ぶり10億円割れ。イギリスも11.36億円(32.9%減)、トルコ11.76億円(26.1%減)、フランス12.95億円(32.6%減)など軒並み大幅減。主要業種4業種全て同月比減。自動車8.2億円(74.4%減)を筆頭に、一般機械28.4億円(同月比41.2%減)、航空・造船・輸送用機械も11.6億円(同月比22.5%減)、電機・精密15.4億円(同月比3.1%減)と唯一1ケタ減に。

 

 外需全体で欧州の低調が目立ち、北米も一服、アジアは中国での補助金頼みで何とか健闘の感もある。欧米とも大型展示会の開催、米国は金利引き下げ効果が表れるかがプラス要素の焦点も、円安一巡で円安効果剥落懸念もあり、先行き不透明要素が多い。

 

 

内需は321.9億円(同月比9.9%減)と24ヶ月連続同月比減で6カ月ぶり330億円割れ

 

 内需は321.9億円(同月比9.9%減、前月比9.8%減)と24ヶ月連続で前年同月比減、前月比でも夏枯れ影響もあり2カ月連続減となり6カ月ぶりに330億円割れに。主要4業種は同月比で一般機械、航空・造船・輸送用機械が増加。一般機械は147.8億円(同月比1.6%増、前月比4.6%減)と24ヶ月ぶりに同月比増加は省エネ補助金効果も、水準は低い。航空・造船・輸送用機械は19.2億円(同月比75.8%増、前月比39.3%増)と5カ月連続同月比増と防衛などのプラス効果もあるとみられる。自動車は71.7億円(同月比9.6%減)と2ヶ月連続減少。電気・精密は26.1億円(同月比48.7%減、前月比49.9%減)で、23年11月の29.59億円以来の30億円割れ、20年11月の23.44億円以来の低水準。半導体製造装置向けなど大口受注の反動減に加え、一部で発注延期の可能性も。全体で期待していた電気・精密の大幅減などが意外な展開で、内需の弱さが継続している。

 

 

8月販売8.9%増1240億円、受注残は4.6%減8005億円と3カ月連続8000億円大台確保

 

 8月販売は1240億円(同月比8.9%増)と23年12月以来8カ月ぶりに同月比増、24年度月次最高金額に。受注残高は8005億円(同期比4.6%減)と15ヶ月連続同月比減、但し3カ月連続で8000億円大台を維持し、何とか受注残高が高止まっている状況。

 

 

工業会10~12月見通しアンケート調査結果は受注回復先送りか緩やかな可能性を示唆

 

 工作機械工業会が9月上旬に実施した2024年10~12月受注動向見通しアンケート調査では、24年第4四半期は受注見通しとして依然同期比減少を想定、受注の先送りもしくは緩やかな回復に止まる見通しとなっている。内需の弱さに加え、外需も欧州の低迷の長期化、中国の補助金効果の継続の有無、世界景気のスローダウンなどが影響しているものとみられ、半導体製造装置などのような力強さに欠ける展開に終始しそうな状況と言えよう。

 

 

米国7月工作金属加工機械受注は同月比7.8%減3.217億ドル

 

 9/11に発表された米国金属加工機械7月受注は3.217億ドル(同月比7.8%減、前月比19.3減)。7月は受注が鈍化する月であり、受注額は減少したものの、受注台数は同月比増加している。最大のジョブショップからの受注は同月比5%未満の減少率と減少幅が縮小、台数では増加しており、今後金額でも回復の期待があるとのこと。但し、7月のキャンセル数が23年7月以来最高となっているのは気がかり。9月のシカゴのIMTS展では来場者が大幅に増えており、金利低下もあり、今後の受注増に期待がかかる。

 

 

 

(H.Mirai)

 

 

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