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貴金属PGM市場近況2024#9 9月と10月見通し 米利下げ効果でほぼ全面高

 貴金属PGM市場は9月、米FOMCの大幅利下げ・先行き不透明感・アジア市場の需要上昇などの要因でイリジウム除いて全面高となった。円安ドル高が進行している中、貴金属相場の上値が抑えられる可能性がある。

 

金(GOLD)再び史上最高値更新

 

 9月17-18日の米FOMCで0.5%の大幅利下げが決定されたことを好感し、2,600ドルを突破。同月26日には2,680ドル台まで上げ幅を拡大し、史上最高値を更新。

 米国の利下げサイクル入りは金相場にとってポジティブな環境と言えるだろう。また、アジア圏の現物需要、中央銀行による金購入、地政学リスクの高まりといった要因も引き続き相場の下支えになると思われる。

 ただし、直近は急ピッチでの上昇に対する反動から利益確定の売りに警戒が必要。

 

NY金($/toz)と国内金建値(\/g)の推移 3か月

 

 

銀(SILVER)徐々に回復

 

 低調な米経済指標を背景とした景気減速懸念が相場の重石となり、9月初旬には28.00ドル近辺まで下落。

 同月後半の米FOMCでは大幅利下げが決定され、年内追加利下げも期待される金融環境であるほか、供給不足が続くとも見込まれており、相場の下支えとなり得るだろう。

 なお、世界的な景気の先行き不透明感から工業用メタルとしての側面が意識されれば、上値を抑えられる可能性も考えられる。

 

NY銀相場($/toz)と国内銀建値(\/kg)の推移 3か月

 

 

プラチナ(Platinum)先高期待

 

 米FRBが4年半ぶりの利下げに踏み切ったことや金相場の上昇を背景に底堅く推移し、9月後半には一時1,000ドルの節目を回復。

 1,000ドル超の水準では利益確定の売りにより、900ドルから1,000 ドルのレンジに押し戻される展開が長らく続いているが、足元でも再び同レンジに回帰する兆しが見られる。結果として1,000ドルの上値の硬さを確認することとなった。

 新規材料に乏しいことから、主要経済指標の結果やFRB高官の発言、金相場の動向等を手掛かりとした投機的な売買が価格を牽引していく展開が予想される。

 

NYプラチナ相場($/toz)と国内プラチナ価格(\/g)の推移 3か月 

 

 

パラジウム(Palladium)1000ドル前後で安定

 

 9月初旬に1,000ドル近辺まで上昇したことによる達成感から売りが出たほか、低調な米経済指標を背景とした景気減速懸念により上値を抑えられ、940ドル近辺まで下落。

 その間、先物市場で積み上がっていた投機家のショートポジションが一部解消され、9月後半にかけて1,100ドル近辺まで相場を押し上げる格好となった。足元ではやや軟化したものの、他の貴金属相場の動向を眺めて1,000ドル超の水準は維持している。

 需給逼迫を連想させる材料や報道に反応しやすい地合いは継続しているものと思われる。

 

NYパラジウム相場($/toz)と国内パラジウム価格(\/g)の推移 3か月

 

ロジウム(Rhodium)アジア市場で買い旺盛

 

 手持ち筋の売りに押されながらも、値ごろ感からアジア圏を中心に買い向かう動きが出始め、4,700ドルから4,800ドルのレンジで均衡点を探るような相場つきとなっている。

 25年以降の需給バランスの見極めを意識した値動きが中心となるとみられ、しばらくは方向感を模索する展開が続くだろう。

 

JMロジウム価格($/toz)と国内ロジウム価格(\/g)の推移 3か月

 

 

イリジウム(Iridium)平穏推移後の乱高下に要注意

 

 中華圏から安値拾いの買いが散見されたものの、相場を押し上げるまでには至らず、4,650ドルで横ばいとなっている。

 今年2月以降下落基調が続いているが、供給サイドが増加する要因に乏しいため、ルテニウムの急騰に見られるように市場の流動性が限定的であるという点が改めて意識される場合には、値動きが非常に大きくなる展開も想定しておきたい。

 

JMイリジウム価格($/toz)と国内イリジウム価格(\/g)の推移 3か月

 

ルテニウム(Ruthenium)しばらく相場上昇予想

 

 HDDセクターにおける需要回復期待や地上在庫取り崩しへの思惑などを背景に中華圏から投機的な買いが入り、足元では480ドル超の水準まで上げ幅を拡大。

 価格上昇の持続性には疑問が残るものの、短・中期では上向きの相場展開となるだろう。

 

JMルテニウム価格($/toz)と国内ルテニウム価格(\/g)の推移 3か月

 

 

(IRUNIVERSE/MIRUcom)

 

 

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