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アルミナ価格が世界で急騰 ギニア産ボーキサイトの出荷停止で、パニック状態に

 

 

 アルミ中間財であるアルミナ価格が世界で急騰している。中国産アルミナ価格は10月17日にRMB4450/tonと過去20年間の最高値圏に上昇した。豪州産やブラジル産も2018年に付けた過去最高値に迫っている。10月初旬にギニアからのボーキサイト輸出が一部停止していると伝わり、原材料不足による供給不足懸念からパニック的様相になっている。

 

■ギニア産ボーキサイトも17日に一段高

 

関連記事:ギニア産ボーキサイト価格が過去最高値圏 エミレーツ子会社が輸出を一時停止 | MIRU

 

 発端はアラブ首長国連邦(UAE)の資源大手エミレーツ・グローバル・アルミニウム(EGA)が10月11日に、「ギニアの系列企業からのボーキサイト輸出が、税関により止められている」と明かしたと伝わったこと。これにより、ギニア産ボーキサイトに供給ひっ迫懸念が浮上した。ギニア産ボーキサイトは10月17日に$79.5/tonと過去最高値を更新した。

 

■中国はアルミナ取引急増、豪州産も過去最高値に接近

 世界のアルミナ価格もギニア産ボーキサイトの値上がりに追随する。中国産アルミナ価格は過去最高値圏で高止まりしている。

 

過去5年間の中国産アルミナ価格の推移(98.5% min EXW China)(RMB/ton)

 

 

 中国のアルミニウム業界は原材料調達をギニア産に7割帝都度と大きく依存する。上海有色網(SMM)は10月23日のレポートで、「ギニアの供給危機により、アルミニウム業界のコストが大幅に上昇している」と警鐘を鳴らした。

 米ブルームバーク通信は10月22日、中国では「港湾の現物在庫が2015年以来の低水準に急速に落ち込んでいる」と報道。上海の先物取引所でも枯渇を警戒したアルミナの先回り買いが急増しているという。「原材料費の高騰の一方で最終製品需要が大きく改善していないため、中国のアルミ精錬企業は最悪の場合、損失回避のための減産を迫られる可能性がある」と懸念した。

 

 中国以外の地域でもアルミナ高騰は広がる。豪州産は10月17日に$687.28/ton、ブラジル産は同日に$713.95に上昇。2018年に付けた豪州産$690、ブラジル産$719の過去最高値にそれぞれ迫る。

 

過去10年間の豪州産アルミナ価格の推移(Fob Australia)($/ton)

 

過去10年間のブラジル産アルミナ価格の推移(Fob Brazil)($/ton)

 

 

■ボーキサイト、輸出停止の理由は謎のまま

 源となったギニア産ボーキサイトの輸出停止の理由はなお明らかになっていない。輸出を止められたエミレーツも理由の説明を求めているが、ギニア側からの回答はまだないという。

 ただ、一部では、輸出停止はロイヤルティ引き上げのための外資企業へのゆさぶりや、ギニアが進める単純な資源国から加工国への転換を目指した政策の一環とする見方がある。ギニアは2021年にクーデターが起き、国軍による軍事政権となっている。

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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