NECが提案する社会課題解決~CEATEC2024~
持続可能な社会の実現は、気候変動、自然災害、サイバー攻撃の脅威が増大する現代社会において、単なる理想ではなく必要不可欠な目標だ。このため、NECは防災・安全保障技術から生活の質を向上させるサービスまで、多岐にわたるソリューションを提供し、社会課題の解決に挑んでいる。
特にAI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を融合させた防災・災害対策技術は注目されており、地震や洪水などの予測やモニタリングを可能にし、迅速な対応と被害の抑制を目指している。これにより、自治体や企業は災害リスクに対する事前の準備が行いやすくなり、災害発生時における迅速な対応も期待される。
加えて、サイバーセキュリティ技術の分野でも、NECは重要な役割を果たしている。デジタル化が進む中で、企業や個人のデータが狙われるリスクも増大しているが、NECは高精度な生体認証技術や防御システムを用いて、このような脅威から社会を守るための技術を開発している。顔認証や虹彩認証といった技術は、空港や公共施設での安全対策に貢献し、安心して利用できる空間を提供している。
BluStellarモデルによる事業変革と社会課題の解決
NECの「BluStellarモデル」は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を包括的に支援し、ビジネスの効率化や社会課題の解決を可能にするソリューションである。
データ活用と自動化技術を組み合わせ、企業の業務を高度化し、生産性向上とリソース最適化を実現する。
特に、データの収集・分析から意思決定までを一貫してサポートすることで、企業はスピーディーかつ正確な経営判断が可能となり、持続可能な成長が促進される。
BluStellarモデルの強みは、様々な業界や規模の企業が直面する課題に対して柔軟に対応できる点にある。製造業では、生産ラインの自動化と効率化を進め、品質の安定化とコスト削減を図る。さらに、物流や小売業においては、在庫管理や需給予測をデータ分析に基づいて最適化し、廃棄物の削減とサプライチェーンの効率化に貢献する。
このように、BluStellarモデルは企業が新たな価値を創造し、競争力を維持・向上させる手助けを行う。
また、BluStellarモデルはビジネスを超えた社会的課題の解決にも寄与する。特に、人口減少や高齢化による労働力不足問題に対応し、自動化技術で労働力の補完を図る。NECは、このモデルを通じて企業の事業成長をサポートするのみならず、持続可能な社会の実現にも寄与する役割を担う。
バイオメトリクス技術の応用と安全性の強化
NECはCEATEC 2024で、顔認証や虹彩認証といった生体認証技術を通じて、社会の安全性と利便性を高める取り組みを紹介した。
これらのバイオメトリクス技術は、特に空港や公共施設での本人確認において重要な役割を果たす。
従来の認証方式に比べて迅速かつ確実な認証が可能であり、利用者にとってもストレスのない体験が提供される。たとえば、空港のセキュリティチェックでは、顔認証によって個人のデータが瞬時に照合され、長時間の待機が不要になる。また、虹彩認証は、セキュリティレベルを更に高め、公共施設や特定のアクセスが制限されたエリアにおいて、正確な個人認証が行えるように設計されている。
NECは、これらのバイオメトリクス技術に最新のAIアルゴリズムを組み合わせ、認証精度の向上と処理速度の向上を図る。また、データの暗号化技術を採用することで、プライバシーの保護とセキュリティの強化も実現する。
個人情報保護の観点からも、これらの認証データは堅牢なシステムで管理され、不正アクセスやデータ流出のリスクを低減する。
これにより、NECのバイオメトリクス技術は、セキュリティと利便性の両立を達成し、今後の社会における安全で快適な生活環境の創出に寄与する役割を担うといえる。
(IRuniverse Imahoko)
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